No day but today

ミュージカル関連をディープかつマニアックに語りたいがために作ったブログです。普段はTwitterでわっしょいしてます→@musicalamnos

アナスタシア日本初演の覚え書き〜1幕

みなさんいかがお過ごしですか。。

後に2020年コロナの惨劇として語られるであろうこの日々。

 

勘弁してくれよおおおおお!!!!

もう耐えられないよおおおおおおお!!!

 

さて、アナスタシア日本初演

どんな作品で、どんなところが好きだったか。

ディミトリ以外の役者感想は別途書きますたぶん。

段々何を書きたいのかわからなくなってきたというかほぼあらすじ。

(BWの方の公式ツイでちらほら舞台写真出てるのでイメージの参考に引用しつつ)

死ぬほど長いです。1幕時点で12,000字超えてて意味わかんないです。

そしてPCで書いてるからスマホだと見辛さましましかも…と前置きはこのくらいで。

f:id:a-syamu:20200315175854j:image

⚠️ネタバレしかしてません

 

観たのは3/9の初日と一旦中止になる前の3/11。

キャストはこちら。

f:id:a-syamu:20200315175952j:image
f:id:a-syamu:20200315175956j:image

 

始まる前から幕がとても素敵。でもこれツイート埋め込むと幕の部分表示されないやんか… 

Prologue: Once Upon a December〜The Last Dance of the Romanovs"

幼いアナスタシアと皇太后がベッドで話している場面から。

太后のことを「ナナ」と呼ぶアナスタシア。訳あって先にパリに向かう皇太后は、パリにやって来たらおじいさまの名前の橋を一緒に渡りましょうねとオルゴールを渡す。

このオルゴールの曲が♪Once Upon a December

オーブの音響がよほどやばいか自分の耳が異常をきたしてるのかと心配になるくらいには皇太后のお歌がやばい。

太后は孫の中でもアナスタシアが1番のお気に入りぽい&皇帝はともかく皇后と仲がよろしくない模様。

太后はパリに向かい、そのままアナスタシアの家族は舞踏会を開催。

セットの裏を通るとリトルアナスタシアが少女アナスタシアに入れ替わる(よくある)成長演出だけど、ここで入れ替わる少女はアーニャ役者ではないので少し分かりにくいかも。。リボンの色で分かるとは思う。

(リトルアナスタシアが早替えで皇太子になって戻ってくる)

 

銃声とともに外が赤くなり、銃撃が始まる。(ここの窓ガラスが割れる演出すごい)

全員が逃げ出そうとするも、アナスタシアは一人オルゴールを取りに広間に駆け戻り、センターで激しい音とともに暗転。→暗闇に舞い散る雪。

場面は変わり、皇太后が受け取った手紙を読み、「一人残らず…一人残らず…!」と声を震わせる。

A Rumor in St. Petersburg

時は経ち、ペテルブルクの街中で噂する人たち。

ディミトリ、ヴラド、グレブあたりが初登場。

マリア皇太后がアナスタシアを見つけだした者に多額の報奨金を出すらしいという噂を聞いたディミトリは良いネタを見つけたと顔を輝かせ、ヴラドにアナスタシアを探すぞと声をかける。

センターでしゃがんで靴紐を結んでいたディミトリが、この謝礼の噂を聞いた瞬間パッと顔を上げてニヤッと笑うんだけどとても顔が良い。。そして始まるぞ!感がある。

衣装はメリポピのバートやニュージーズっぽい感じで着込んでる。暑そう。かわいい。

 

そのままのセットで道路掃除をするアーニャが、突然の物音に悲鳴をあげてうずくまる。(たぶんアーニャ役者初登場)

グレブが「同志」と声をかけて、手を貸す。「震えているね」と声をかけ、喫茶店がその辺にあると提案したり自分は毎日ここにいると去り際のアーニャに呼びかけたり、

悪役なんだと思って観てたらいきなりなんか優しいのでびっくりする。

(優しいとなるかちょっと気持ち悪いととるかは演者の芝居次第かもしれないw)

立ち上がらせた後に不自然なくらい長めに目を見つめて止まっているので、アーニャの目がロマノフ家の特徴を示すもので、!?というあれなのかなと思うけど、おそらく全編通して台詞とかでそれをはっきり言及することはなかった。

見方によっては一目惚れっぽく見えるかも…?

遠山グレブは全体的にほんのり無自覚恋心が漂うので特にそう見える気がする。

 

太后に見せる証拠をなにか見繕うとするディミトリ、街では肖像画や屋敷で使われてた布やら売られていたけど、そんな中でアナスタシアのオルゴールと言われるものを豆2缶で手に入れる。(別に豆2缶に意味はない)

売り手(村井さん?)が台の上から投げ渡すのをキャッチする、はずだけど11日はキャッチをし損ね、すごいスピードで舞台際まで転がって行くオルゴールwwディミトリの本気ダッシュが無事成功してギリギリ間に合いました。危なかったね。。

このシーンでどっかでグレブと遭遇したディミトリがやべっと顔を背けて距離を取る感じがとてもアラジン。でも切羽詰まった感じじゃなく余裕があるのがぽくて良いなと。

人がよく動くシーンなのと衣装もみんな似た色合いなのですぐ見逃すけど、歌が上手いので口を開けばすぐ見つかる。下手登場→上手はけ→裏回ってセンターの台からぬっと現れて…みたいな。

曲終わり頃のディミトリ のソロ「嘘からまことへ(に?)」がむっちゃくちゃ上手い。スッコーンと抜けて響き渡る。革命起こせそう。


In My Dreams

偽アナスタシアを探すためにオーディション()を開くディミトリとヴラド。

3人の女の子が訪れてて芝居を披露するけど、素人オーバー芝居の下手くそさにがっくりくる2人。

ディミトリは上手気味舞台手前の椅子に腰掛けてるけど、全体を通してディミトリはこの辺のポジションにいることが多い印象。

結果はまた連絡する!と彼女たちを追い出すディミトリに、あんたたちのやってることは違法!「あんたがハンサムじゃなかったらチクってるんだからね!」と捨て台詞をはく女の子たちww

「早く行け!ほら走れ!」と追い立てるディミトリ、用が済んだ相手への扱いが雑な海宝直人、良い。。

全体的に、ディミトリって容姿の良さ(公式設定若くてハンサムw)を自覚しながらも生計のため以外にはそれを使わないし、女子供だからという理由で優しくもしない感があってそれがわりと新鮮な気がします。

女子供であろうとあの街で同じように暮らすなら特別な繋がりはなくとも最低限ドライな仲間意識はあるし、でも普通に優しくも冷たくもない感じ。

 

この後のやり取りでディミトリとヴラドがコンビを組むことになった経緯がさらっと話されます。が、詳細忘れた。

「俺と組むか、ボリシェビキに銃撃されるかしかなかったろ」「つい助けちゃったんだ。柄にもないことしたよ。」みたいな。

この「つい助けちゃったんだよ」の照れた感じの笑顔とそれを誤魔化すような文句言いたげな口調のバランスが好き。

上で良くも悪くもドライみたいなに書いたけど本当に窮地に陥った人にはギャンギャン言いながらも助けてくれるみたいなところはある。良い奴w

 

人の気配がして「あいつら本当にチクりやがった!」と隠れるけど、入ってきたのはアーニャ。

彼女はアナスタシアオーディションを受けにきたわけではなく、出国許可証(の偽造)をディミトリに頼みに来たのでした。

「許可書は高いよ。本物の許可証はすごおおく高いんだ!」の言い回しがまともに取り合う気なさ満載で良い。

地名言われても全然分からないけどいろんなところでいろんな仕事をしつつ一人でロシアの半分くらいを歩いて移動してきたらしいアーニャ。

驚きつつも、「それなら簡単だ。運河に飛び込んで泳いで行けばパリに着く!」みたいなことを言ってからかうディミトリ。

この「泳げば〜」みたいなところで犬かきの動作するのがかわいいかつとても海宝くんらしいwと思ったけど、残りの2人も犬かきなのかどうか気になります(そこ)

そんな態度に腹を立てつつ、アーニャはふとその場所に覚えがあると言い出す。

ディミトリたちが忍び込んでいたその場所は昔どこかの伯爵が所有する劇場で、アナスタシアもそこに行っていた。

気を失いそうになるアーニャに「彼女倒れるんじゃないか?」と完全外野のテンションでヴラドに言うディミトリが、愛と哀しみの〜でバイオレットが気絶した時のシャーロックを思い出させるw

あと水とチーズを分けてあげろと言われてめちゃくちゃ面白くなさそうにしぶしぶ持ってきてあげるディミトリと、不本意です感満載のアーニャの「ありがとう」、良いw

覚えてることを話してみてとヴラドに促されてアーニャが歌う♪In My Dreams

2人はそれを聴いて、アナスタシアに仕立て上げるのにこの少女がぴったりだと考えて(曲中左右で、!となり目配せしあったり、これはいけるぞとワクワクした様子になってく)、「やっぱり君を助けてあげられるかもしれない!俺たちもたまたまパリに行くところでね!」と仲間にする。

アーニャとヴラドが先に立ち去った後、少し遅れたディミトリが走り去る直前に客席を向いて「パリかぁ…!」と呟くのが絵になる。見覚えはとてもある。

 

The Rumors Never End

グレブの職場。前シーンで偽アナスタシアオーディションを受けに来ていた女の子たちがグレブの元に「アナスタシアに似たアーニャという女の子が道路掃除をしていた」と話に来る。

この女の子たちは劇場街の客引きらしきことがグレブの台詞で分かる。

(特にこれも何かには繋がらない。演技への文句に「女優じゃないから!」と言ってたのとあの場所がかつて劇場だったのが立地的にまあそうかというくらい?)

ここで彼女たちが話してるのは、アーニャがアナスタシアに似ていることだけなので偽アナスタシアを探して悪巧みしてるというのはここからの情報ではない?でも普通にもれてたのか?というのはちょっと謎。

Learn to Do It

アーニャとヴラドとディミトリ 。アナスタシアになるための猛特訓タイム。

生まれたのは海辺のパレス、子馬の名はロミオ。いろんな情報を叩き込む。

その中でちらほら反射で出て来るアナスタシアとしての記憶情報。そこにそれぞれがハッ!っとする表情や芝居が好き。

室内でがっつり取り掛かるのでそれぞれ上着を脱いで軽装になるのが良い!!

アーニャの衣装も可愛いし、ディミトリも良い〜〜〜

軽快でテンポの良いナンバー。好き!軽やかだからこそ短いフレーズで歌の上手さが引き立つ。うっめえ。♪できればっ⤴︎、♪できるっ⤴︎ とか。

癇癪を起こして召使いを蹴った、みたいな歌詞で椅子に座ったアーニャの横にしゃがんだディミトリが歌い掛ける半分台詞のような♪悪い子だ の破壊力すごいぞ。

下手に回転式黒板があってそこに色々書いて勉強してるんだけど、そこにディミトリが近づいた瞬間にヴラドが黒板を回転させて黒板がディミトリの頭にぶつかりコミカルにぶっ倒れるシーンがある。

直近が床とお友達コメディことロカビリー☆ジャックだった海宝くん、ぶつかって床に倒れる芝居が異様なまでに上手く、観た2回とも「海宝くん黒板にぶつかってたけどあれ大丈夫だったの…?」と真剣に心配されてたけど芝居ですw え、芝居だよね??!

その後も(鼻が…鼻がいってえ…)みたいな小芝居してたのであれは演技、多分。

お辞儀の仕方を練習しようとする流れで、

ディミトリがヴラドに「俺も子供の頃に1度だけある人にお辞儀をしたことがある。お辞儀をしたのはあれが最初で最後だ。」みたいなことを言う。これがおそらく作品全体で一番大きな伏線。

特にシリアスな感じでもないし、直後にアーニャがロマノフのお辞儀(か知らんけど優雅なやつ)を自然として、え…今のは?!ってみんながなるのでわりとするっと流れていく。

あとはこのシーンでダンスの練習をするわけですが、Shall We Dance?をはじめやっぱり「ダンスをする」って舞台において鉄板かつ分かりやすく素敵で良き。

うっかり踏んじゃったり、意図して踏んだりw、噛みつき合うようなたどたどしいダンスから軽やかに楽しげに踊り回る姿へと変わっていくのは見てるだけでニコニコしてしまう。

そしてこの「初めてのダンス」も後にヴラドが歌う歌詞にちょっと出て来る。

それまでなんか突っかかるような感じだったディミトリが素直に笑ってるのがすごく、本人まださほど自覚はないんだろうけど良かったねええ…!ってなる。


The Neva Flows

グレブの職場(さっきのところとは別?電話も引いてもらったらしい👏笑)

詐欺師2人とアナスタシア成りすましを企んでいる女がいるらしいということで連れてこられたアーニャ。

顔も見ずに威圧的に話していたけど、振り向いたらアーニャだったのでびっくりして慌ててフォローを始めるグレブ(かわいいけど良いのかそれでw)。

こう見えてユーモアのセンスもあるんだよあははは!みたいなところはある程度自由なんですかね。耕史グレブがアーニャに近づこうとしてつまづく→床に何かあったかなわーお!はは!みたいな小芝居は笑ったw

グレブのソロナンバー。ロマノフ家暗殺に携わり直接銃を向けたのはグレブの父親。

遠山グレブは歌が上手いなという印象だけど、耕史グレブは歌唱の中での語りが上手くて引き込まれる。

グレブは「アナスタシア」が生きているなら殺さなくてはいけない任務を与えられている。

目を見ての新しい友人としての忠告、そして腕を掴んで将官としての警告。

いやこれグレブ役者のファン生きてます?たまんねえな!!

「誰もが他の誰かになりたいと夢見るものよ」みたいなアーニャの台詞が印象的。

この場では気圧されたアーニャはグレブの忠告に理解を示します。(もちろんそのつもりはない)


My Petersburg

グレブの元から戻ったアーニャ(「彼は私たちがやっていることも知っているしいる場所も知っていた!」) と付きそって歩いてきたディミトリは、酔っ払いと遭遇して絡まれる。

「ペテルブルクの王子!笑」呼びされるディミトリ、やはり公式設定が強い。

「無視して」と声をかけて通り過ぎようとするも「刑務所の仲間が忘れられないのか?!今度はガールフレンドか?」「ガールフレンドじゃない」みたいなやりとりから手を出されて喧嘩に突入。

ディミトリも、そしてアーニャも強くて(物理)酔っ払いたちを撃退します。

酔っ払いを追い返した後、アーニャがふざけてディミトリにも殴りかかるのをやめてやめてwと身を守る海トリ。

顔の斜め前に綺麗な両手を出して身を縮こめて顔ぎゅーってなるあのガードポーズ、最近やたらよく見る気がする。もしや海宝くんそういう役多い…?

ここもちょっと個性出そうなので他のディミトリがどうするのか気になります。

ロシアの半分を1人で歩いてきた、自分を守る術を持っていなかったら到底そんなこと出来ないわよ!とカラッと言うアーニャに、ディミトリは本当の強さを感じたんだろうなと思う。

自分の父親はアナーキストだった。自分の信念のために強制収容所で死んだ。母親もすでに死んでいて全然覚えていない。

「誰があなたを育てたの?」「誰も。自分でデカくなったんだ!」

はい!!来ました!!!この1シーンで15,000円の価値ある〜〜〜な天才的なMy Petersburg〜〜〜!!!

いやまじで。

去年のソロコン全5回、製作発表、FNS、My Anniversary Songと死ぬほど歌ってきたこの曲が、まさかここまでポテンシャルを残しているなんて誰が思いました!?!!

役を通して歌うととにかく歌詞が立っている、感。

そして歌唱に入る前の父親のエピソードがあることで、曲単独で聴いていた時よりもはるかにディミトリの生まれと育ち、そして誇りがひしひしと伝わってくる。

音と歌詞が縦に立っていながら、圧倒的に力強く生命力に溢れた音楽の流れが絡み合い、背景の美しさも相まって、もうとてつもなく壮大な世界が広がる感覚が凄い。

それまで「舞台上」で展開されていた世界が客席側にも上空にも360度立体的な広がりを見せるような。

ほぼ泣きそうだったし、すべてが幻となりかねない中で、ほんの短い時間であってもこの役として海宝くんが生きられて本当に良かったなと思った(まあ見てる瞬間はそんなこと考えてる余裕はなくただただ泣きそうなだけだったんだけど)。

「許せない街だ でもこの街が好きなんだ」

「なんでも出来るお前次第 親父から学んだことだ」

特にここの歌い方や表情がなんとも素晴らしくて。散々いろんな目にあって悔しさや屈辱も噛み締めて生き抜いて来た彼の圧倒的な生き抜く強さと誇り。

細かい歌唱的なことで言うと、その前の「1人生きた〜〜〜〜〜なんでも出来る」と前のフレーズからノンブレスなんですよね。ここがめちゃくちゃ効いてる。

ここからどんどんどんどん駆け上がる、でもそこで呼吸が浅くなったりポジションが上がっちゃったりということが決してないので聴いてる方はどんどん高まりながらも歌唱的には凄まじい安定感とむしろ深みが生まれる。

いやシンプルに凄いんだよ。テクニックもすげえよ。。そういうところだよ…

海宝くんの歌が上手いのはもはや砂糖が甘いのと同じくらいそりゃそうだな感じになって来てる気はするけど、その歌の上手さが生み出すものはミュージカルにおける圧倒的な説得力なんですよね。。

最後の方で一瞬アーニャが声を重ねるの、すごく素敵だとは思うものの、海トリ相手だと幻聴かな…?くらいのささやきになってしまうのでこれは他のディミトリの方がバランスは良いのかも。

ラストのロングトーンはソロコンでの英語歌唱が最高に極まってると思ってたんですけど、ふっつーーーーーに超えてきた。しかもまぐれではなく2回ともスッコーーーーーン!と真上に見事に抜けていったので本当にさすがすぎて半泣きでした。

事前にたくさん聴いてきたからこそ「役を演じて歌った場合の威力」が目に見えて分かってフルスイングでぶん殴られたし、いやこのステージそのまま舞台映像PVにしてください金なら払う以上です。

 

歌い終わり、ディミトリが父親に「〜〜だぞ!ディマ!」と言われたという話から、彼が父親に(おそらく母親もそうでしょう、両親に)「ディマ」と呼ばれていたことが分かる。

父親を恋しく思わない日はないともらすディミトリ。

私たち2人も家族がいないのね。みたいなことをつぶやくアーニャに、「君はまだ分からないよ。答えはパリにある。」と返すディミトリ。好き。

 

アーニャに目をつぶらせ、「頑張ったから…ご褒美だ。」というちょっとぶっきらぼうな口調とともにその手にオルゴール(序盤に街で豆缶と引き換えに買い取ったやつ)を手渡す。

「目をつぶって手を差し出す」ということになかなか素直に従わない頑固なアーニャ。

壊れていて開ける事も出来ないと苦笑いするディミトリだけど、アーニャはオルゴールのネジを回すとカラクリを使ってなんなく開ける。

「どうやったんだ?」の口調も好き。驚きとともに自分が出来なかったのにどうして?という感情も見えて。

Once Upon a December

オルゴールから流れ出したのはこの曲。

アーニャはかつてのあの日の幻覚を見る(ということで良いのだろうか)。

ほぼ冒頭のシーンが再現されている、と思います。動きとかも。

それでいて照明やプロジェクションマッピングで雰囲気が確実に「幻」になるのがテクニカルな部分でも見事だなぁと。

ツイートの映像にもちょっと映っている通り、ディミトリは上手手前で(片膝立てて)そんなアーニャの姿を見ている。ディミトリがよくいるこのポジション。

我に返り、「あとどのくらいで出発できる?」と尋ねるアーニャ。

なんかよく分からないけど思った以上のスピードで各所で国境が閉鎖されて相当なお金がないと国境を越えるのは困難になってしまったらしく、

「きっと他の誰かが助けてくれるよ!ごめん…」と謝るディミトリ(おい)

「信じてたのに!」と怒るアーニャ(そりゃそうだ)

別に開き直るわけじゃないんだけど「だから謝ったろ…」と言うディミトリちょっと黙れ(好き)

 

信じてたけど完全に信じきってはいなかったと、アーニャはここで唯一の持ち物であるダイヤモンドを取り出す。

ここでの渡し方、ディミトリがアーニャにオルゴールを渡す時の流れ(目を瞑らせる)の逆転になります。素直に従わないところも含めて。

「あなたって今まで会った人の中で一番頑固ね!私と同じくらい!」

記憶を失い発見された時に下着に縫い付けられていたと唯一の持ち物、本当に信頼できる人にだけ渡せと言われていたと。

これを自分が持ち出して2度と会えなかったらどうするつもりなんだ?!とディミトリが言うも、あなたはそんなことしないと答えるアーニャ。

(いやちょっとこの辺は急展開かつ都合が良いなというか、もうひとすれ違いくらいあるかなと思いきやすんなり行くんだなとは。まあ時間の都合もあるしね←)

「君が…女の子じゃなかったら…!!」と堪えようとするけどテンション上がりすぎて結局抱きしめちゃうディミトリ(かわいい)。

そこにタイミング良くやってきたヴラドも「あなたのことも信じてなかったの…」と言われても全然気にせず勢いよくアーニャを抱きしめる。

ヴラドは旅券を手配しに、アーニャは1週間分の給料をもらいに、ディミトリはダイヤモンドを盗られないように大事に持ってる係になり(かわいい)、一旦解散する3人。

「ついに本物のバスタブに出会えるんだっ!!」ってハイテンションでセンター奥からはけて行くディミトリ(かわいい)。これまた既視感あるんだよな。

 Stay, I Pray You

バレエ団のメンバーとして列車での出発を待つ3人。

居合わせたイポリトフ伯爵はアーニャを見かけるなり近づいて跪き手の甲にキスをして「神のご加護を」と告げる。

彼は貴族であり知識人、どちらにせよ死ぬ運命(ヴラド談)。

彼をメインとしたナンバー。アカペラで始まるしソロ長いしで目立つ役どころで、通常は遠山さん、遠山グレブの回は竹内さん。寂しげででも美しいバラード。

やっぱりことごとく曲が良いんですよねアナスタシア。好き。


We'll Go From There

明るい曲調でわくわくする列車の曲。

ヴラド、アーニャ、ディミトリの歌い継ぎが素敵なのと、列車が向きをくるくる変えながらのセットの動きも楽しい。

アンサンブルも色々展開してて細かく見たら楽しいのは分かってるんだけど、どうしたって景色を見ているディミトリの顔を見てしまう。なんせ限られた回数なので。。

この列車が回る感じは色々と覚えがあるけど何だろう、20世紀号とか王様と私とかその辺か?

いやまあ当たり前ではあるんだけど、走る列車から流れる景色を眺める表情や目が完全に「流れる景色を見てる」ところが良いなと思うしあと横顔が美しい!

海宝ディミトリの、♪考えええるぅ⤴︎ぅなぁぁ がめちゃくちゃ好きです。良い海宝節。

英語だと" we’ll know what’s what "のところかな?

さらっと歌ってくるけど地味に、すごく、上手い。

わかなアーニャの、♪笑顔〜で「いこう!」も可愛くて好き。

急に列車が止まり、警察?が乗り込んでくる。彼らが探しているのはイポリトフ伯爵。

「許可証を見せろ〜」と回ってくる警察に、アーニャの肩にもたれて寝たふりをする海トリ(かわいい)。目をしょぼつかせながら(寝てたわ〜)みたいなすっとぼけた小芝居してます(かわいい)。

そんな中、外から銃声が聞こえ、アーニャは半パニック状態に。

(もちろんその銃声が貫いたのは伯爵。。)

ディミトリがなだめるも、「衛兵たちもそう言って私たちに銃を向けたのよ!」と叫ぶアーニャ。

声をひそめながら「誰も君に銃なんか向けちゃいないだろ?」と声をかけるあの感じも好き〜

様子を見に行っていたヴラドが慌てて戻ってくると、秘密警察たちが男2人若い女1人を探していると似顔絵入りの手配書みたいなのを見せる。(ちなみにこの似顔絵は海外の人ベースのイラストだった)

このままじゃ捕まると、列車から飛び降りる3人。(脳内によぎる「じゃあ、ジャンプだ!」→万歳ジャーンプ!)


Still

列車の中に探していた3人はいなかったと報告を受けたグレブ。

アーニャが本当にアナスタシアなのか、なぜか彼女のことが気になってしまう気持ち、父の存在、自分の任務、なんか葛藤する格好良い曲(おい)。

細かくかみ砕けるほど落とし込めてないのが実情です。もっと見せろおおお。。

遠山グレブはシンプルにすごく声が良く出るので高音も心地が良く。あと若いので、自分自身の任務、責任というよりはその父親の存在と、不思議とアーニャに向かってしまう気持ちへの葛藤、というところが強く残った。

耕史グレブは立場に十分、いや過剰なまでの貫禄があるので、彼自身の立場と任務への想いが強い印象。歌声が特徴的なので脳に残る。決めてほしい高音がきっちり出るのでそこも良いんだよなぁ。なによりオーラがすげえ。

Journey to the Past

列車から飛び降りて、その後なんか乗せてもらってパリの近くまでやってきたらしい3人。(桜なのか?一面ピンク色でとても綺麗)

「パリだぁぁ!」と喜ぶヴラドに「ロシアっぽいな…」とボソッとつぶやくディミトリww

アーニャはフランス語でスラスラ話せるように。

これは上手くいくんじゃないか!?とテンションの上がるディミトリに、そうしたらお前は失恋することになるなと言うヴラド。

あの返答的にディミトリも自覚は多少ある、けどまだ当初の目的を果たすことの方が優先だしそこにちゃんと向き合う段階ではない、感じ。

アーニャに改まって「ありがとう」と言われ、ちょっとぶっきらぼうに「礼ならヴラドに言えよ!」と答えて走り去るところ、好きです。

作品の中でも代表曲的なこの曲は2人がセットの裏からアーニャを呼び、エッフェル塔が見える!と興奮の声を上げるところから一旦トランクを取りに戻ってきたアーニャがふと歌い出すソロステージ。

わかなアーニャ、1人でも1幕を終わらせるソロ曲としてはもうちょっと声量と高音地声の安定感が欲しいなぁとは思うものの、FNSでは早々に切ってしまっていたラストのロングトーンも最後まで伸ばしていて良かった。

最後にかけてのプロジェクションマッピングは圧巻。下手したら安くなってしまいそうだけど、がっちり作り上げられているので思わず「うわぁ」と声が出そうになる素敵さでした。

こればかりは間違いなくセンターから見るのが良い!

1回目が注釈付きのサイドからでそれでもうわ綺麗!と思ったけど、2回目がセンターからの観劇であまりの美しさにため息が出ました。

 

 

。。。なっが。。。

無事2幕まで書き終わりますように。。

 

ところで公式がこういうの出してくれるから凄いね。。

youtu.be