いやーYSLが楽しくなっちゃってすっかりそっちに現を抜かしていました。。
そんな中、初のソロアルリリイベが行われまして、行ったら一気にソロアルモードに引き戻された(ちょろい)
発売から1ヶ月以上経つぞ?と思いつつ、書きかけ放置のこの記事を今こそ書かねば…!ということで。
1曲ずつ褒め称えるコーナーさえも前後編に分かれる文章の長さ。
でもファーストソロアル発売は一生に1回しかないですもんね。。丁寧に書いてもばちは当たらないだろう。
5年で10枚くらい出してくれてもいいんだけど(真剣)
↓序章はこちら。
01. Aladdin Medley *☆
〜忙しい人のためのミュージカルアラジン〜
メドレーと言いつつ、自慢の息子はフルで入っているし、7曲を繋ぎ合わせた美味しいとこどり!もはやこれでアラジンを観たと言っても良いと思います(?)
実はこのメドレーは冒頭ではなくボーナストラックでラストにつける案もあったとのことですが、個人的には頭に持ってきて大正解かなと。
このアルバム自体の冒頭がアラジンのオーバーチュアになる形になって、まさに1つの作品の幕開けのようなワクワク感がある。
日本ではアラジンを観に行っても録音のオーバーチュアを聴くことになるので、(いやこのCDも録音だけど)こんなに奥行きのある感覚はなかなか味わえないのよ!
そして一声目が軽快な「そうさっ!」。ほぼ台詞。この一言でアラジンが物陰からパッと姿を現したような感覚に。
Welcome to 海宝アラジンワールド。
ソロコンで定番となりつつあるメドレーですが、コンサートで歌うときよりもやんちゃ度高めというか、「四季っぽさ」薄めだなと思う。
ころころと舌先で転がすような軽快な歌唱、バラードでの柔らかさと格好良さが混ざり合った歌唱と、1つのメドレーの中でがっつり堪能させてくれる圧巻の導入曲。
コンサートで披露されるアラジンメドレーも色々構成曲や順序が変わってきていると思うのですが、このパターンは去年から?かと。
個人的にラストに1幕フィナーレが入ったのが嬉しくてですね!!
本役でもこのシーン素晴らしいので、メドレーで聴けるの幸せ!
欲を言えば「ジーニー!僕を王子にして!!!」から欲しいけど←
この短いフレーズで、アラジンの前に一気に広がった世界の可能性が目に見えるような気がするんですよね。
もちろんそれは演奏の力もあって。
あと「努力する!」の勢いと説得力が凄くて、いやーこの人誰よりも努力するんだろうな本当に…と納得させられるのが楽しい。指を突き立てて顔を少し崩して勢いよく言葉を飛ばす海宝アラジンの姿が見えるようで、あーアラジン観たいなぁと思うのです。
前回出演からもうすぐ一年かああぁぁ!
02. If I Can't Love Her(Beauty and the Beast)*☆
〜フルオーケストラと一体となって奏でる野獣の咆哮〜
「哀れな奴め…」の出だしから、前曲のアラジンとのあまりの違いにだれ?!となるやつです。
野獣や……
貧しい生まれで街を駆け回りジャスミンと恋に落ちる若者から一転、重厚で!!繊細な!!野獣ですよ!!
生まれの良さとプライドがそのベースにあるのを感じさせる歌声の正統派王道感。
個人的にはこの曲って音域がもっと低めな方が重低音効かせるイメージがあったので、もともと声質で言えばテノール(なんだよね?)の海宝くんが低めの音域を響かせる時点でゾクゾクきました。
全体的に弦楽器のような響きを感じる歌声で、フルオケ伴奏との相乗効果抜群!!
歌声とオケ演奏あわせての素晴らしき芸術作品のようです。
ただしその表現はとっても繊細。
「もう取り返しはつかぬぞ」〜「あの人求め」の間奏が大好きでね、
野獣が歌う場所からカメラが引きで城を、森を、空を、彼を取り囲む、広いけど出て行くことの出来ない世界を映し出すようなそんな感覚。
聴いているだけで目に浮かぶ光景が変化していって、曲調もマックスまで持っていったところで再び野獣の歌声が乗ってくる、この流れが本当に見事。
とっても美しい曲なんだなとこのアルバムで改めて気づかされました。
歌声でいうと間奏後の転調後の「彼女の愛が〜」からさらに音が上がって、海宝くんらしい歌声が混じり始めるところ、そしてラストのロングトーンにこっちが滅びます。
圧巻。拍手喝采で休憩突入です。
まだ2曲目?嘘でしょ?
03. Colors of the Wind(Pocahontas)☆
〜女性曲で表現される優しく穏やかな繊細さ〜
男性が歌う女性曲はだいたい良い、ってのがありますが、海宝直人×女性曲の相性の良さたるや!!
3曲目、アラジンとも野獣ともまるで違う優しくて穏やかで流れるような歌声。海宝節効きまくり。
この曲のキーワードはとにかく「流れ」かなと思います。
水や風が流れるように歌声が流れていく。
伴奏と歌声が合わさって1つの大きな風になって木漏れ日のさす森を吹き抜けていくような感じ。
聴いていると身体中からすーっと余計な力が抜けていくのよね。穏やかな湖に身を任せてゆったりと浮いているみたいな。そんな経験ないけど。
自然と柔らかい笑顔になれそうな気がします。
この曲聴いてると海宝くんが腕を動かすだけで水とか風とか操れるんじゃないか?と思い始めます。あと動物が周りにいそう。(真顔)
歌声と音楽が一体化してて、この曲が表現する世界に絶対的な愛おしさと信頼を置いているような。きっとポカホンタスってそんな女性なんでしょうね。
(映画見たことないなんて言えない)
抽象的なことばかりだけど、実際に音から音への移行がとても滑らかで、まあおそらくは確信犯。レガート200%という感じ。
それでいて言葉もはっきりと伝わってきて、なかでも「丸くて」がめちゃくちゃ丸いです(伝われ)
あと甘いイチゴください。
04. Go the Distance(Hercules)*
〜どこまでも力強く輝く歌声で背中を押す〜
女性曲の次は英語歌唱ですよ。なんでも出来るね!!知ってる!!
個人的に歌唱力で分かりやすくぶん殴るならこの曲が1番かなと思っています。
なんというか、とても、強い。心強いし力強い。
後ろからものすごい速さと力で先へ先へと押し出してくれるような歌唱。
なんか頑張りたいことがあるとき、後押しが欲しいとき、この曲を聴いたら良いんじゃないかなと思います。
冒頭からキラキラした音が入るのが素敵だなぁと思うのと、歌声も迷いなくスコーンと突き抜けてくれるのでなんかこう本当に力づけられる。
個人的には海宝くんの高音大好きなので、これでもかと高音が味わえるこの曲たまらないんだよなぁ!!
あとなんかシンプルに格好良い。
散々歌い上げた後にラスト柔らかく少し切なさも混じったような声色のフレーズが入るのもなんとも素敵。。押して押して押して押して!!ちょい引く。みたいな(?)
この曲ではシアノタイプの西間木さんと小山さんが演奏に加わっているのだそうで。
大好きなディズニー曲でギターソロ掻き鳴らせて嬉しそうな小山さんの姿が浮かぶようですww
05. So Close(Enchanted)*☆
〜胸がきゅっとなる切ない系歌唱の真骨頂〜
駆け抜けるようなGo the Distanceから一転、足を止め少し振り向くような、大切な何かを少し切なげに思い返すようなこの曲。
この曲を素敵に歌う人に悪い人はいない。(見切り発車でつけ始めてしまった副題が迷走しています)
なんかこう切なくて、少し苦しげで。
「抱きしめたい」の一言に溢れる、抱きしめたいのに叶わない切なさよ。
歌い方もこれまでの曲とは違って、ビブラートのかけ方が秀逸だなと思います。
そして「悲しすぎる」以降怒涛のクレッシェンド。これでもかというほどのクレッシェンド。悲しすぎるのはよく分かった。
そこからのラスト静かに終わるのはある意味1曲前と同じ展開だけど、印象は全然違うんですよね。
こっちはもしミュージカルだったら「美しい夢」で膝から崩れ落ちててもおかしくないなぁと(?)
いやあ素晴らしい歌唱テクニックを緻密に組み立てて1曲1曲を作り上げているのがよく分かる。。
序章wで取り上げたこのインタビューでもこの曲に対しての思いが語られています。
恋ブロの時にはこんな風に歌った、という表現だけど、普段のコンサートとかでの言葉を聞いてもきっとこの曲を歌うときは今もそうなんだろうなと思うし、
実際に今回のCDで聴いてても歌声に「喪失」を感じるのは間違いじゃないんだろうなと。
自分の中では、あの『恋ブロ』で歌ったときの感覚が強く残っているんですよね。テロの影響からブロードウェイで公演ができない状態が長く続いて、観光客も激減して、みんなが大切にしていたものが失われてしまった。
そのときには、原詞のイメージとはちょっと違うかもしれませんが、そういう、家族だったり、愛する人だったり、失われたり離れてしまった大事な存在を思って歌いました。この曲には、そういう切実な思いが込められていると感じます。
そんなところで【前編 終わり】