No day but today

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2017レミゼを語る ⑥海宝マリウス前半

ここに到るまでにレミゼで5回も書いてしまった。大好きかよ!

いやでもなんかやっぱりレミゼって偉大な作品だなと思いました。

音楽の美しさもだし、何といっても作品が持つ圧倒的なパワーがある。

やはりレミゼは「人々」の物語だなと。

 

この作品は「愛」がテーマだと言われがちで、まあ実際そうだし、

バルジャン、ファンティーヌ、コゼット、マリウス、エポニーヌと愛のバトンが繋がっていくのも大きな軸でしょう。

でも私はその愛も、憎しみも、醜さも、戦いも、絶望も、死も、希望も、

全てをひっくるめて各々の人生を生き抜く「人」の、「人々」の、物語だと思いました。

 

ついに最終章です。

もうひたすらに海宝マリウスが好きだよって話。

タイトルを見ていただければお分かりかと思いますが、、長すぎて前半後半に分けました。

本命 海宝直人マリウスの話

私のレミゼデビューはもう8年ほど前になるのですが、、この作品でマリウスを理解出来たことはなかったんです。ずっと。

そもそもマリウスを気にしたこともあまりなかったように思います。

鈍くて優柔不断お坊ちゃんで周りを不幸にして運だけは良くてしれっと生き残るしヒロインと結婚するしなんなんだお前はくらいの感じ。

書きながらもうこれは私の感性にも問題があったように思いますが汗、

それでもまるで興味を持てなかったマリウス。

 

今期、海宝マリウスが1つの答えをくれました。

1人の人間としてはっきりと納得のできる道筋をひいてくれた。

やっぱりマリウスという人間に手放しの好感は持てない。

でも、レミゼラブルの世界で生きるマリウス・ポンメルシーという人間が何を考え、どうしてその行動を取ったのか、その部分にモヤモヤを感じることはなくなりました。

筋の通った解釈はもちろん、そこに至るまでの道筋を説得力を持って描き出せる芝居や歌唱がやっぱり海宝くんの素晴しさだなと。(べた褒め)

 

観劇後にインタビュー記事を読んで大いに納得したんですよね。

やはりそれを表現したくてあのマリウスになっていて、ちゃんとそれを受け取ることができたなと。

↓インタビューはこれ

allabout.co.jp

マリウスは「自分の中で持て余しているエネルギーがすごく大きくて、でもその向け先をはっきりと分からないでいる(要約)」。

その他ももうね、このインタビューの中にある程度答えが提示されていると思います。

開幕前のものなので多少は今年度ならではの部分があるにせよ、やはり軸は大きく変わらないかなと。

未読の方はぜひ読んでみてください♪

 

((とはいえ答えが言葉で頭に入ったからといって、観劇の中で体感して腑に落ちるのとはまた別問題ですよね。))

 

要約からの詳細。

マリウスはざっくり大きく分けてこの4パートかなと。

第0段階バイトもあるけど。笑

詳細が引くほど長いです。。

要約

⑴コゼットと出会うまでのマリウス

まさに堅物。彼の持つエネルギーは革命に、アンジョに注がれている。

エポニーヌは友人、あるいは妹ポジ。

⑵コゼットに出会って、でもやっぱり戦うことにしたマリウス

居どころが分かって、連れて行ってもらうまではテンション高い(動きもうるさいw)けど、

いざコゼットを前にすると、目を見開いて言葉も上手く出てこなくてフリーズ型。

「おっ…と…コゼッ…ト…あ…か…可愛い」みたいな。

キスもなんか繊細なガラスにそっと触れるような優しさです。恋愛不器用感、良い。

OneDayMore、迷っていたマリウスが心を決め、後列から順に周りと顔を見合わせながら先頭まで進み出てきての「私は戦おう!」、最高に美しい図でした。

これは1回でも2階席から観られてよかった。

(と同時にここのエポもグッとくるポイントだったりするんですが長くなるので省略) 

⑶エポニーヌの死を目の当たりにしたマリウス

崩れ始めるマリウス。

あれだけ熱心に活動してきたのに、自分は戦おうと決意を決めたのに、

結局彼に真の死のイメージは出来ていなかったのだと思います。

エポの死(目の前で終わった命)に呆然とし、ガブローシュの死(殺された死)を目の当たりにして、

海宝マリウスは、バリケードを離れようとする。

自分には無理だ、戦えない、自分はここにいるべきではない、そう思ってバリケードを降りようとして撃たれた。

⑷生き残ったマリウス

カフェ・ソングは海宝マリウスの歌唱力最大の使いどころでもありました。

心の中から溢れ出るような悲しみ、苦しみ、辛さ。

もがき苦しむマリウスの心の声そのままのような歌唱。

そんなマリウスを救ってくれたのはコゼットの体温だったと私は解釈しています。

エポニーヌの死から壊れてしまったマリウスの心を、その中に渦巻いていたあふれんばかりの感情を、外へ出してくれた。

そして印象的だったのがエピローグ。

後ろの召された人たちは解き放たれ清々しい愛に満ちた笑顔、コゼットももう涙は止まり、バルジャンの愛を感じて幸せそうな笑顔、 そんな中海宝マリウスはまったく笑わない。

やはり死んだ仲間の中1人生き延びたこと、バルジャンからコゼットを守る役目を託されたこと、この大きな2つがマリウスの肩にのしかかっているのだと思います。

舞台はおしまいでも、マリウスはすべてを忘れて笑えるようなそんな時期ではないよね。

でもきっと愛を貫いたその先でいつか心から微笑めるときがくると、そう未来を思い描くことができる気がします。

本人がインタビューでも言う通り、マリウスは確かに「希望の象徴」なのでしょう。

コゼットが「愛の象徴」であるように。

 

 詳細

⑴コゼットと会うまでのマリウス 詳細

海宝マリウス、登場での印象は「硬質」。

生真面目そうで、その大きな瞳はまっすぐ前だけを見ています。

革命活動へ熱心なことが伺えるのと同時に視野の狭さも感じさせる。

ルックスは抜群ですが、あまり表立ってキャーキャー言われてはいなそう。

(影でファンはわさわさいるだろうけど、近づく女の子はあまりいなくて本人も意識なさそう。アラジンとは違いますw)

まさに「堅物」なんだろうなぁと思います。

 

理生アンジョだと一歩アンジョから下がって尊敬の眼差しで見ている、

竜治アンジョだとリーダーはアンジョだけど横で共に歩く、

ばっちアンジョだとマリウスとアンジョが2トップで並んでいる、

ような印象を受けました。

 

一転、エポと顔を合わせたマリウスはふっと肩の力が抜けたようにフランクな空気に。

昆エポ、松原エポは「同じクラスで顔合わせたら笑って、よっ!って挨拶するくらいの友人」、ふうかエポは近所の妹のように思ってる年下の女の子、くらいに見えます。

本を投げ飛ばされたことも少し驚きはするものの怒ってはなくて、同時にあまり気にもしていない。

髪を触れられたことに関しては、照れとか一切なくて戸惑い、むしろやめてくれという拒絶が感じられるあたり堅物。

たぶんこの人ボディタッチとか効かないどころか逆効果なタイプ。

 

⑵コゼットに出会って、でもやっぱり戦うことにしたマリウス 詳細

堅物だけどコゼット絡むとやたらアクションの大きい海宝マリウス。

ぶつかるときも(おっとっとー!!)って感じで手足がバタバタしています。可愛い。

それゆえ見つめあった瞬間の静止ポーズの美しさが際立つんですが。多分計算。

バルジャンにコゼットを連れて行かれてからももうずーっと目を離さない。

目を奪われつつ、周りにあの子誰!?と情報を集めようとしていますが収穫はなし。

モンパルナスにナイフを向けられるコゼットを見つけるやへっぴり腰で間に入って守ろうとするマリウス可愛い。

「オラッ!オラッ!」って脅すモンパルに(いやっあっちょっ!すいません!いや、ちょっ!)みたいな感じでおどおどしつつ頑張って守ってるので見てあげてください。

 

ジャベの「見ていたものは話せ私に」に、駆け寄って(被害者彼らです!)というようにバルコゼの方を示すマリウス。

ここ岸ジャベだとほんと全然マリウスの話聞いてくれないので面白いです。自分で聞いたくせにw

コゼットがいなくなったことに気づいたマリウスは下手バルコニーの女性に向かった方向を聞いて、またもバタバタと去っていきます。(場所違うけどね)

流れとしては、後のエポニーヌの使い走りまで探して走り続けていたということになるのだろうか。

「何くれる?」と言われてポケットというポケットをごそごそ探すマリウス。

コインを見つけて(あった!😆)って顔で差し出すのに断られて、怪訝そうにするもすぐにコゼットに思考が向きます。こいつめ。

お金でお願いをする、しかもあの内容、という残酷さにまるで気づいていないあたり、鈍感お坊ちゃんめ!ってなる。

 

ABCのマリウス、学生たちの中心というか好かれてるんだろうなと感じる。

まさに「堅物」だったんだろうし、そんなマリウスが浮かれきってることにグラン始め結構みんな面白がっているように思う。

ほうけた様子のマリウスが、グランにムッとして酒瓶取り返してわちゃついているのもまた可愛いw

(初めはムッとした顔だけど瓶投げたあたりから笑いがもれてて、年相応な学生な感じがして好きです。)

止めるアンジョ、理生くんと竜治くんは割と冷静というか余裕ありつつ(そろそろおやめなさい)って感じだけど、 ばっちは余裕なくて(ちょっと!やめんか!)って感じ。

ばっちアンジョは海宝マリウスにだいぶ頼っているように見えるので、浮かれて心ここに在らずのままいられたらまずいという焦りもあるように思います。

1回表情を引き締めるものの、下手の学生たちにそそのかされて「君が今夜居合わせたら〜」とアンジョに話に行くマリウス。懲りない。笑

♪レッド〜ブラック〜とかけられる言葉にごく真剣に考えて歌いつむぐマリウスにその真面目さを感じます。

そしてアンジョに銃を渡されたマリウスは、そのまま真剣な面持ちで銃を持ち手から銃口までじっと見つめて、決意を固めてアンジョのもとへ向かう。

海宝マリウスはここで完全に革命に頭が切り替わり、アンジョの手を取りに行っていると思う。一度はね。

民衆の歌入りまでも他の学生たちと同じように意気揚々と声を出しているように見えたし(たぶん)。

 

プリュメ街にて。

プレビュー初日にあまりの跳躍に衝撃を受けたマリウスジャンプ。

(と、とんだ…?)って客席で目を疑いました。。笑

まあなんやかんやほぼジャンプ無しの回もあったりしつつ軽めのジャンプに落ち着くようになったかなという印象。

個人的には流れが壊れないレベルなら飛んでも良いかなと思うようにはなった。アホっぽいけどまあ可愛いし。(盲目)

全編を通してあまり歌がぶれることがない海宝マリウスですが「燃える太陽の矢が胸に飛び込んだ」は結構ぶれることが多かったなと思います。あえてなのかな。

テンション上がりすぎてエポにも躊躇なくボディタッチ(どころか一緒にクルクル回る)するマリウス。

海宝マリウス普段あんま必要以上に触れたりしなそうなので余計にたち悪いですね。。

門柱を上がる姿はモタモタしているのに、登りきった数秒間の静止、

横顔、背中の角度、門柱に置かれた手、すべてが完璧な美しさでね!

Stage Photoにもここのシーンの写真が入っていてカメラマンさん並びに写真選定をした方と握手をしたいくらいでした。。笑

 

石の投げ方は優雅なんだけど、そのあとワタワタ身だしなみを整えるマリウス。(遅い)

足元を払ったタイミングでコゼットと目があうのはみりマリも同じですが、

海宝マリウスは「溢れゆく」と歌い出す直前の1拍でパッと直立になり後ろに手を回すポーズになる。

うまく表現できないけどあの一瞬が好きです。パッと空気が変わるような気がする。

前述の通り、コゼットを前にすると言葉も上手く出てこなくて固くなっている感じ。

お辞儀も大仰だけどそこまで滑稽ではないかな。

(ヤンバルだとコゼットに何度か大仰なお辞儀をするので、それと結構被ります。)

「夜さえも」と(おそらく星なんかが瞬いているであろう)夜空をさしたときに、コゼットが乗ってくれたとき、その緊張が溶けます。

自分の感性(きっと今までそんなに共感してくれる人は多くなかったと勝手に推測)が自分の好きな子と合ったわけです。

自分が「眩しいよ」と思っていたまさにそこで「眩しいわ」と同じ言葉を口にしたコゼットにもう一気に想い溢れちゃった感じがあります。

でも曲ラストのキスはとてもそっと。繊細なガラスに触れるような優しさ。

 

エポが襲撃を追い払ってくれたあと、バルジャンとコゼットのやりとりを門柱の影からそわそわのぞいてるのめっっっっちゃ可愛くないですか!?

1回座席と対角線上にのぞくマリウスの顔が位置する時があって、もう気になって前の芝居がまったく目に入らなかった。。ひょこひょこするんだもん。。

コゼットが家の中に入ってからものぞいていて、エポにすごい勢いで走って連れて行かれるところ好きです。

本当にあと数秒遅かったら見つかってたし、エポは出来る子。

 

One Day More、左右バルコニーでマリコゼが歌う構図は前からでしたっけ?(記憶なし)まあそうなんだろうな。。

バルコニーの手すりに軽く腰掛けるような、もたれ掛かるような体勢で歌う姿の美しさよ。

降りて来たときもみりマリほどエポの存在見えてなくはない。 

革命のこともコゼットのこともどちらも知っていてくれる存在としてあのときある意味一番近いところにいるのがエポで、マリウスは自然と来たんだろうなと思います。

余計に残酷だけど。

列の1番後ろにいたマリウスが、順に周りと顔を見合わせながら先頭まで進み出てきてアンジョに「私は戦おう!」と告げる。

ここは本当に1度は2階席から観て欲しいシーンです。

そして同時にエポも後列から先頭へとずっとマリウスを見つめながら対称の位置でついて来ます。

もうエポがいる場所=マリウスがいる所なんですね。。でも位置は対称。隣ではない。

 

2幕頭、もうしっかり戦いモードに入っていて、中心になって動いている感じがある。

ここをあまり考えて観ていなかったけど、コゼットへの手紙を用意していたのはタイミングがあれば自分で渡すなり家に持って行くなりしようと思っていたんだよね。

とはいえ内容を見てもどうしても渡したいものでもなく、ただ抑えきれない想いを手紙にしてお守りのように持っていたのかも。初めからエポにお願いするつもりはなかっただろうから。

アンジョに呼ばれて(じゃあ頼んだよ)って走り去って行く部分も、なんだか学生の年相応感があるなぁと思います。

バリケードでは(どちらを前とするかによるけど)アンジョの右側にいるマリウスという位置関係に何か意味があるのだろうかと思ったり。

キリストの右の座的な。分からないけど。

いろんなタイミングでアンジョから銃を受け取る動きになんというか信頼感が見えます。

竜治アンジョばっちアンジョだと同志な感じだけど、理生アンジョ相手だとどうしても奥さんに見える。。さーせんw

あと、ジャベールの正体が分かったとき、マリウスが目の前の人間に銃を向けることへの戸惑いや躊躇がまだまだ残っていることが分かります。

初期は構えてはみるもののあれじゃ到底撃てないし、すぐにおろしている。

海宝マリウスの場合は恋に浮かれちゃった以外にも、バリケードに来て垣間見える「他の学生とマリウスの違い」があるように感じて。

ここもだけどチラチラと「違い」が見えて、それが最終的に最後の戦いで、「バリケードを離れようとするマリウス」に繋がってくるように思います。

 

ということで前半戦終了。

後半でエポの死〜ラストまで、あとはマリウスバイトに関して書きます。

自分でもあまりの長さにちょっと引いてる。。

お読みいただいた方はありがとうございましたm(_ _)m!

↓後半更新済(8/16)

a-syamu.hatenablog.com

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ついにきましたマリウスの回!!

私が今期レミゼのチケットを確保したのは、

ただただ海宝マリウスをたくさん観たい、それだけの動機でした。9割くらいは。

結果、7海宝、1みりんぼし。

 

全体的に今期レミゼはとても満足度が高く、(私比で)通ってよかったなーと思っています。

各キャストがどれだけ素敵だったかはこれまで散々語った。

ついにマリウスを語るとき!!

 

当初海宝マリウスのみの予定でしたが、他キャストも気になっていたところにお誘いをいただき、めでたくみりマリを観る機会を得ました。

いやーこれが良かった。

みりマリという新たなアプローチ自体も新鮮で面白かったし、他の人を観ることで海マリが描こうとしているものがより明確に感じられた。

 

この記事ではみりんぼしマリウスはこんなだったよ〜を記録として残したあと、

海宝マリウスのどこが好きだったかをひたすらに語っていきたいと思います☺︎

⬇︎

の予定だったのに、思いの外みりマリの話が伸びてしまったのでこれで1記事区切ります。笑

 

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内藤大希マリウス 通称みりマリの話

意外にも(?)私が今期1番泣いたのがこの唯一のみりマリの回でした。

それは多分、みりマリがとても素直で共感力の高いマリウスだったからではないかなと思っている。

ヤンバル彩花コゼでただでさえ目が潤むところに、みりマリは彩花コゼの悲しみに触れて、共感して一緒に悲しむのです。

なんだかその姿が余計に泣けたのよね。。残された小さな2人の存在がよりくっきりと浮かび上がって。

でもこの2人なら一緒に悲しみの底まで沈んで、そのあとはきっと支えあいながら前を向いてゆっくりと進んでいくんだろうと思いました。

支え合うからこそ、それぞれの小さく弱い光を絶やさずに、少しずつ大きくして歩んでいけるだろうと感じるカップル。

この作品の中でマリコゼを恵まれた者、満たされた者と決して感じなかったのもこの回の特徴でした。

 

 

さてみりマリ。全体的に不思議な魅力のあるマリウスでした。

若く未熟で考えが浅い。純粋で、目の前のことしか見られず、だいぶ抜けている。

でもその邪気のないまっすぐさは不思議と魅力的なんだよなぁ。

 

abcでも学生たちの中にすんなり混ざっている。

あの中でさほど目立つ特別な存在ではなく、弟ポジで可愛がられている学生の一員という感じ。

浮かれてるのをいじられてる様子とか、グランとのやりあいとか、気を許した仲間とのなんてことないひとときなんだなと。

アンジョもみりマリに目をかけてはいるけど、特別戦いにおいて参謀として頼りにするタイプじゃないというか。 そもそもそういうポジの学生は設定上存在するもんね。

りすくんに「さあ壇上へ〜!」と笑いながら促された階段の上で♪レーッド と真剣に歌い出すのもなんとも微笑ましい。

アンジョに銃を渡されてからも、軽く目はやるものの、主にアンジョの言葉を聞いていて、(そうだ、僕らはやるんだ!)と少し微笑みさえ浮かべてアンジョの手を取りに行く。

やはり考えが浅いというかその手を取って戦うのがどういうことか理解していない感じがある。

民衆の歌のときも、なんだかひょこひょこしていたり頻繁に拳を突き上げたり、テンション上がってるしやる気はあるけどあまり頼りになる気がしない感じがすごいww

でも、あの盛り上がりって一部の学生を除いては勢いでうぇーい!!みたいな若さで突っ走ったところなくはなかったと思うので妥当なのかもしれないなと。

 

プリュメ街前後もエポが超蚊帳の外。 マリウス1人ものすごく興奮してテンション上がっているのが分かる。

ラップ調との噂は聞いていたけど、本当に「僕は飛ぶヒョォ!⤴︎虹の空へ〜」でした。ちょっと吹き出した笑

かと思えばいざコゼットを前にすると緊張がひどく、石を投げてからの身なり整え方が激しい。

ズボンの汚れ払ってる状態で出てきたコゼと目があってそのポーズでフリーズ。

お辞儀のへったくそさもみりマリのガッチガチな感じが伝わってくるし、コゼットが応えてくれたことにもう嬉しくて嬉しくて仕方ないのね。。

信じられないというように口に手を当てて、でも笑みがこぼれます。

スマートさは欠片もないけど、あの余裕のない全力さに思わず客席でキュンとした。

OneDayのときも、もうコゼ8割革命2割くらいで頭いっぱいなのにわざわざエポのとこ来るの可哀想でしかない。 むしろエポの存在見えているのだろうかみりマリ。

2幕頭のやりとりも「好きなのあたしを」と笑うエポの声をまったく聞いていなくて、(そうだ!良かったエポニーヌに頼もう!)ってごそごそ手紙出してるんじゃないよ!!

マリウスは同じことしてるはずなのにエポの不憫度が全然違うぞ。。

松原エポ相手だったからかもしれないけど、なんかこう友人とすら見てない感じがあるんだよなみりマリは。

 

恵みの雨前、完全に自ら外を覗き込んでいて、(伏せろって言われてるのに!)

エポが突き飛ばさなければ間違いなく撃たれて死んでいたと思う。

あのみりマリのぼんやり具合から、エポがとっさに突き飛ばして代わりに自分が撃たれる、という図がより絵として自然というか。運命で決まっていたかのような構図に。

松原エポがお姉さん度強いので余計にマリウスを守ろうとするあの行動に説得力があります。

どうしようどうしようと慌てて人を呼ぼうとするみりマリをかなりの力で止める松原エポ。 

亡くなった後はエポのコートの前をきつく引っ張って巻きつけ、怪我を見せないようにするみりマリ。

泣き崩れることはないけど呆然とした様子で目が見開かれている。

手で口元を押さえているんだけど、このポーズプリュメ街でコゼットと想いが通じた時もやっているんですよね。。

菊地グランが歩いてきて立ち上がらせ、椅子に座らせてくれていた。酒瓶を差し出したり、腕をさすったり。

共に飲もうでは割としっかりしていて、飲み物をくれた女性に微笑みも返すし、飲み物も口にしている。

周りの声も聞こえていて、グランの「死など無駄じゃないのか」という言葉に驚くような戸惑うような反応を見せていた。(と記憶しているけど細部が曖昧)

(♪ここにいても同じだ は譜面通りの歌唱でした。)

ガブが撃たれた時もしっかり反応しているし、投げ込まれるバックも受け取ろうと手を伸ばしたりしている。

最後の戦いでも戦う意思はあり、隙間から敵に石を投げたりしています。で、撃たれる。

 

エブリデイ、すごく落ち込んではいるもののコゼットの声は聞こえている。

コゼットは言葉と体温でマリウスが感情を吐き出せるように、中に向かっていたものを外に出せるように誘導している感じ。

みりマリは、バリケードの一件で膜に覆われてしまったような印象でした。

見えるし聞こえるけど、そこに確実に何か隔てているものがあって、コゼットがそれを破って外に出してくれた。そんな風に感じました。

感情が戻ってきたみりんぼしマリウス、バルジャンの告白に対してもとてもピュアで、本気でどうしたらあなたを救えるんですか!?と問いかける姿が印象的だし、

バルジャンの言葉を遂行するのが彼のためだと思って了承し去っていくのがはっきりと分かる。

戦いの間はあまり感じませんでしたが、結婚式では不思議と育ちの良さを感じさせるマリウスでした。

これ!と言ったポイントはないんだけど身のこなしとか、テナにお金払う様子だったりとかで。

 

そしてラスト予想外に泣かされたのは前述の通りです。

ある意味とても「現代の若者っぽさ」があったマリウスだなと思います。

でもそれがあの世界にそぐわないということではなくて。

海宝マリウスで今期の私的マリウス像が固まりかけていたこともあって、あまりの印象の違いに驚きました。

 

今期レミゼは終わりのつもりだったんですが、急遽大阪楽観劇が決まったのでもう1度みりマリが観られそうです。楽しみ。  

東京楽から2ヶ月くらい空くし、みりマリ2回目はもうちょっと内面的な深いところまで踏み込んで理解できたら良いなぁと思ってます。

そのときには追記するかも。

 

2017レミゼを語る ④エポニーヌ、テナ夫妻、ガブローシュ、アンサンブル

さて、また1週間ぶりの更新。

ついに博多座が開幕してしまいました!

エポのみ長め。それ以外の方々はわりとさらっとした記録です。

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エポニーヌ

3人3様だったエポ。今期どの役よりも個性が割れていた様な印象です。

3人とも好きだった!とっても素敵なエポでした。

唯月ふうかさん(1

アリス・イン・ワンダーランドのクロエ、デスノートミサミサに続き3役目。確か。

最後の最後にやっと1回観られたんだけど、とても好きなエポで、もっと観たかったなぁ。。

実年齢の若さもあってか、容姿は妹感強め。

海宝マリウスは完全に妹扱いというか、女性として見ていない感じ。

ふうかエポの魅力は声に感情を乗せるのがとても上手なところ。

台詞もだし、歌もまるで話すように歌うので、On My Ownもエポの溢れる想いを聴いていたら曲が終わってしまっていた。

逆に曲をドラマチックに歌い上げて欲しい!という人には向かないかもしれません。歌唱として対照的なのは凛子エポかな。

表情も素敵だけど、声を聴いているだけでも感情がしっかり伝わってくるのが素晴らしい。

マリウスは妹扱いですが、ふうかエポはしっかり1人で立っているし、立派に大人の女性なのです。強盗団での仕事っぷりも1番レベル高そうなエポ。

マリウスの本を取り上げて、♪なんでも知ってるわ〜(ふんふん…わかんない(´・ω・`))ってなるふうかエポがとても可愛かった…

思わず声が出るようなタイミングで結構「あっ!」とか「うっ!」とかの声が漏れるんだけど、その声がまたあどけなくてね。

なんだか可愛らしいところが多くて、健気で、私はベタ惚れだったんですけど、

マリウスはなー妹としか見てないんだよなぁ。

エピローグのデュエット、和音ファンテふうかエポだと、どちらもしっかり聞こえながら綺麗に交わって、

母の慈愛と女の一途な愛とがとがふわっと空間を満たすような感覚でこれまた幸せでした。

とにかくもっと観たかった。。デスノートと被っているせいで出演日が偏っているのよね。。 

昆夏美さん(3

プレビュー初日と楽を飾ってくれたのは昆ちゃんエポでした。

うーん。ここ数年で実力がぐぐっと上がった感じがする。

美女と野獣の露出で歌を聴いて上手くなったなぁと思ったけど、改めて帝劇でその姿を見ると成長が明らかでした。(何目線w)

 

すごく自然体で、無理なく力が抜けていて、良かった!シンプルゆえにまっすぐ伝わるというか。

特に素晴らしかったのがOn My Own。楽曲としての聴きごたえ、役としての言葉の伝わり方、そのバランスが抜群でした。

今回のエポ3人みんな好きだったけど、1番聴いていて心地良かったのは昆エポのOn My Ownだなぁ。(心地良いという表現が適切かはともかく…)

あとはOne Day Moreでの♪今日も1人よ〜 の響き方が素晴らしかった。スコーンと抜ける。

 

海マリとの組み合わせが大好きでした。

エポがちょっかいかけてはマリウスが気づかず怒ったりスルーしたりという「分かってくれない」くだり、

昆エポだともうこんなやり取りが何度となくあったんだろうなって感じがします。

本人ももういちいち一喜一憂はしないというか諦めきっているような。

楽では♪なんでも知ってるわ〜 でなんとか理解できないかと眉をひそめてじっと本を見ていた。可愛い。

とはいえ♪心配してくれたっ はすごく嬉しそうだったりもして。

バルジャンに「俺に渡せ坊や」と言われて帽子を取るところ、

マリウスに女として見られないもどかしさの蓄積もあってのことだったのかなと感じました。

そんなエポが再び髪を帽子にしまって、(少年のふりをして)バリケードに向かうシーンが余計に心に響く。。

On My Own、他2人は歌終わりで下がって舞台中央あたりでセットの転換をバックに帽子をかぶるけど、楽の昆エポはそのまま舞台前ですぐに帽子をかぶっていた。

他の日は普通に下がっていた気がしたけど、、どうだったかなぁ。

 

撃たれてからは3人の中で1番辛そう。

♪届けに行くと父親が出たの のところもコートの前をぎゅっと押さえて、怪我を見せまいとしています。

倒れ込んでからも明らかに弱っていて、もう死までの時間がそう長くないことが明らか。

笑顔を浮かべはするけど辛さは隠しきれていないような印象で、温もりを感じたいというようにぎゅっとマリウスが自分を抱える腕を掴んでいる。。

マリウスももうエポが死んでしまうことを早い段階で感じ取っていたように思います。。

 

強盗団ではあんまりやる気ないけどサボりつつほどほどにやっている感じ笑

昆エポもぜひ続投して欲しいエポ!好き!  

松原凛子さん(4

ラミンコンのコーラスにいらっしゃった記憶があるけど、なんせコーラスでソロもなかったので歌声は分からずでした。

芸大出身のソプラノさんという印象があったので、エポ!?ってなっていましたが、結局最多となった凛子エポ。

これまた他2人とは違ったエポで個人的には結構新鮮でした。

大人っぽくて、斜に構えたようなひねくれ感のあるエポ。

年齢は1番年上っぽく見えます。海宝マリウスだとあまり思わなかったけど、内藤マリウス相手だと完全にお姉さん。

組み合わせだと彩花コゼ海マリ松原エポが好き。とてつもない相乗効果を生む3人でした。。

コゼエポともにリアルな人間味が強く、それゆえ2人の対比がくっきり浮き彫りになる感じ。

 

マリウスに対して可愛げがなくて、マリウスが振り向きもしないの分かる。

でもそれって意識しすぎてぶっきらぼうに荒っぽくなっちゃうだけで、たまに見せる笑顔が可愛いのがまたね… 不器用なのが分かって辛い。

「ムッシュ金など〜」も憮然としていて、マリウスもなんでエポがそんな反応したのか分かっていない感じ。

ところがどっこい!(死語ですか…)

恵みの雨で初めて、めちゃくちゃ可愛く、健気な笑顔をずーっとマリウスに向ける。

心配させないように、このまま彼の腕の中で死んで行けるように。

助けを呼ばれるよりも、2人だけで、彼の腕の中で過ごせる時間を少しでも伸ばせる方が良いとそれだけを願う想いが手に取るように伝わる。

たぶんマリウスもあんなエポを見たのは初めてで、本当にどうして良いのか分からなかったんだろうなって思った。松原エポだと。

そんなわけで恵みの雨が好きだったなぁ。

 

あとはIn my Lfe、マリウスに「君のおかげだよ」と両手で右手を握られて、残る左手を添えようか一瞬迷うけどぱっと背中に回すところに松原エポが集約されている気がした。

On My Own、少し喉に負荷かかってるかなと思いきや、♪縁などなーい は綺麗に当たる音域なのね。

3人の中では1番歌唱に重きを置いたOn My Ownかなぁと感じました。

全体的に地声に無理はないんだけど、、個人的にはもっと声が合う役があるんじゃないかなぁと思ったり。

ソプラノ活かした役も観てみたいなぁ。

エピローグ、光夫バルを迎えにきた和音ファンテの穏やかな微笑みからの手繋ぎと、生きていた頃は割とツン気味だった松原エポの満開の笑顔ではしゃいだような手繋ぎが実に対照的で。

この2人の声が合わさると本当に美しい。天国の調べのような、優しく溶けていきそうな歌声です。

切なさの強い松原エポ。個人的にはあの幼少期から成長したのが1番理解できる気がしました。

幼い頃から貧しさの底にいたわけでないから余計にプライドを捨てきれない部分があるというか。

マダム・テナルディエ

谷口さんの回も取っていたのですが後半だったので残念ながら観られず。。

2013,15と拝見していて好きなテナ妻でした。博多座から復帰されたようで何より。

観たかったなぁ。。

鈴木ほのかさん(3)

客演アムネリスを拝見していたようですが通常運転で記憶はありません汗

今まで観ていたテナ妻とはフォルムが違う…細い!(◎_◎;)

声もハスキーにしてるし、ドスも効かせていて下品!(褒め言葉)

服の上から下半身をボリッボリ掻いています。

モリクミさんもやってることだけど、ほのかテナ妻だと汚らしさや品のなさが強調される感じ。

体格的にもKENTAROテナとバランスが良いように思います。

コメディ要素よりも(嫌な意味での)人間らしさが強く感じられる。シビアな夫妻。

声を潰してがなるように歌うので、喉を痛めないかハラハラしました…

あまりに声つぶしていると聞いてて苦しくなっちゃうのでちょっとそこがなぁ(・_・; 

森公美子さん(5)

安定と信頼のモリクミさん。 

素晴らしきキャラの濃さですよね笑

パワフルさとコミカルさの塊。だいぶ濃いし個性強いけどもはやもりくみさん=テナ妻のイメージがついているので何をしてもあーテナ妻って思ってしまうのよね。

それが良いのかどうかはさておき。

じゅんテナとの組み合わせだと完全にコメディ方向にベクトルが合うし、お顔のサイズや目の大きさも似ていてとてもしっくりくる。

楽のご挨拶なんかを聞くと、本当にこの作品を愛していてかつ涙もろい人なんだなぁと思います笑

10周年、20周年、そして30周年も出ているという…凄いことですよね…

テナルディエ

感想を書きながら自分がいかにこの役をあまりしっかり見られていないかを痛感。。

次回からはもうちょっとちゃんと見ます。。

橋本じゅんさん(2)

個人的には新感線イメージしかないじゅんさん。

豪快で愉快で面白い役をされている印象が強いです。

以前、スタッフサイドで遠目にお見かけしたりしたこともありますが、全然直接関わるスタッフじゃないのにチャーミングに絡んでくださる素敵な方で勝手に大好き笑

そんなじゅんさんがレミゼとはなんだか不思議な感じでしたが、、

なるほど面白かった!

酒場でも1番コメディ要素が強いテナな印象。

このころはまだただの強欲でキャラの強い明るめな宿の主人。という感じ。

でも全編通して、KENTAROさんとは属性が違うというか、あまり死んだ地の底のような目をしないテナ。

どちらかといえばどんな状況でも目をギラつかせている。恐ろしいまでの生命力を感じます。死ななそう。

 下水道で最後天に唾を吐きかけるところ、そのまま自分にかかってわたわたする小芝居を入れてくるあたりじゅんさんだなーと思いました笑 

KENTAROさん(2)

ジャベをされていたこともありスラっとした印象のKENTAROテナ。

歌唱や歌詞の聞き取りやすさはさすがです。

中身は1番冷静な感じ。宿屋のときはおどけ者、ひょうきん者を演じているんだろうなと思わせる。

One Day Moreでも「あっちでほい」を指先だけで軽くやっていて誰よりも投げやりというか、革命や使命に燃える人々を冷めた目つきで見ています。

下水道や結婚式でもその印象はあまり変わらず。

ある意味、この作品に登場する人たちの「人間らしさ」と一線が引かれているように思いました。

駒田一さん(4)

調べたらなんだかんだ今までの観劇もだいたい駒田テナルディエだったみたいです。

あまりこの役にこだわりを持って観ていたわけではなかったのでいまいち覚えていなかった。。

個人的には去年初恋探しでマルチマンを拝見してからこの方凄いなぁと思って、今期は意識的に駒田テナルディエを多めにしてみました。

やはり私の中でのスタンダードテナルディエかなぁ。

モリクミマダムとの息ぴったり加減が見事でした。

おどけて見せたりしても、常に目はギラついているような、そんな印象。

KENTAROテナが少し引いて見ているのに対し、駒田テナはあの世界の、貧しい人々の中にいて、その中でしたたかに動き、立ち回り、生き抜いている。

下水道のラストも到底拍手ができるような空気じゃない。なんなんでしょうね、、あの圧は。。

ガブローシュ

今期は無事全員観ることができました!

いやー上手いメンバーが揃っていたなと思います。

廣田礼王恩くん(2)

プレビュー初日と前楽で拝見。

小さいながら1番技術力の高いガブかなぁと思います。

歌舞伎や商業演劇にたくさん出演されているようで。

元の声はとても綺麗だと思われますが、それをがなり気味に作っている。

子どもだけど、あの街で貧しさの中で強く生き抜いてきた感じが凄い。

動きもなんだかメリハリがあって上手いんですよね。

マリウスにエポの帽子を渡すところ、個人的にタイミングのこだわりがあるんですが、

前楽のれおんガブの間が絶妙で内心(っ最高!ありがとーう!!)ってなってました笑 

大西統眞くん(3) 

小柄で可愛らしいお顔から放たれる高めだけど聞きやすくよく飛ぶ声。

特に歌は無理なく伸びやかで聴いていて心地良かった。

私の勝手なガブイメージに近いです。

グランもとても可愛がっていて、危険に晒したくないという思いが強いように感じました。

菊地グランと大西ガブだと親子っぽい雰囲気があったなぁ。  

島田裕仁くん(3)

ちょっと今までのガブ像とは違い、大人びたイメージの島田ガブ。

声変わりはまだ?すでにハスキーな声です。

島田ガブは歌い回しがとっっても上手い。聞き惚れます。

あととても好きだったのが、共に飲もうで揉み合いになったあと、

理生アンジョがグランの様子を見てそちらに向かおうか一瞬悩んでいるときに、

(おれに任せろ。)と言うかのようにアンジョの胸元をトンと叩いてアイコンタクトを取り、グランの元へ向かって抱きつく島田ガブ。

格好良いよー惚れるよー!いやほんとあの瞬間はこのバリケードで誰よりも男前なのはこの子では。。と思いました。 

リトコゼ・リトエポ 

こちらは全然制覇できずでした。。

この人数だとなかなか難しいか。

 

リトコゼで歌が好みだったのは岡田奈々ちゃん。

子ども独自の声でありながら程よく抜けて、良いなぁと思ってました。

あとはリトエポで宮島瑠南ちゃんのお芝居が細かくて、客席にもはっきり伝わってきて素敵だなぁと。

セリフや歌がない分、割と段取り感強い子が多いからね。。

アンサンブル

今期はちらほらアンサンブルも認識できたので分かったよー程度の記録として。

この作品、アンサンブルが見え始めるとさらに深い沼が広がっているのが容易に想像できます。。恐ろしい。。

学生の組み合わせだけでも、ABCやバリケードの雰囲気がだいぶ変わるんだなとうっすら気づき始めました。。

森加織さん

これぞ私の求めていたファクトリーガールだ!!と思いました。

めっちゃ好き。

全部さらっと地声で出るところも気持ちが良いし、あの勝ち誇った顔や敵意むき出しの女の顔が最高だなと!!

「医者が必要」と読み終わって1拍ずらして手紙を掲げるところが良い。絵として映える。

宿屋での妊婦さんも見つけました!

田村雄一さん

すけべな工場長。私がCATSにはまって五反田に通っていた頃、よくマンカスで拝見してました。時を経てこんなすけべなオジさんになって…(違う)

1度認識するとどのシーンでもしっかり目に入るように。

馬車から助けられた人を横で支えていた時の印象がなぜか強いです。

程よい渋さがあって良かった。

菊地まさはるさん

いやーめっちゃ良いグランテールで何度目頭が熱くなったことか!

1番ポイント高いのはエポを亡くしたマリウスをベンチに座らせてくれるとこですね。

特に海宝マリウスのあそこの様子だと、自分で座りに行くより、他人に動かされる方が自然。

その後も気にかけて、酒瓶を差し出して飲むか?と声をかけてあげる不器用な優しさ。断られるけど。

他の学生たちと1段階違う場所にいるような感覚がある。

共に飲もうで歌いだす前には、バリケードにもたれて力無いマリウスの肩をトンと叩いて微笑みかけていた回もあったり。

ガブのこともマリウスのことも、そしてアンジョのことも気遣っている。

1度返したと思ったガブには、「すばしこい奴が良いおれが!」の声で気づいて、ハッとバリケードの方を向いて駆け寄ります。

姿を見て、ではなくて声が聞こえて振り向くのが個人的に菊地アンジョの好きポイントの1つ。

最後の戦いで、バリケードに駆け上がって行くアンジョを見上げて膝から崩れ落ちていたり、追おうとしたのか足がもつれて転んだり。。

ラストもゆっくり静かにバリケードの上まで上がっていって、とてもあっけなく撃たれる。

たくさんドラマがあった。素晴らしいグランテールでした。。

丹宗立峰さん

もう1人のグランテール、丹宗さん。

菊地さんに対し、ドラマチックな印象があります。

エポの死後のマリウス、ベンチへ座らせてはくれないけど、ふらふらと腰掛けたマリウスの腕を掴み、案じてくれる。

ガブローシュの亡骸をアンジョから受け取って、舞台前方まで進み出て「ガブローシュ…」と噛みしめるようにつぶやき、上を向いて悲しみに耐える姿が目にやきついています。

ラストも堂々とバリケードを駆け上り、「ヴィヴ・ラ・フランス!」と激しく叫びながら撃たれる。

観ていて舞台映えする芝居が多いなぁと思いました。

(でもぜひ海宝マリウスを座らせてあげて欲しい…ぜひ…!笑)

鎌田誠樹さん

鎌田さんはですね、前から勝手にとても好きなのです。

まだ東宝系あまり知らなかった頃、福井さんの退団後の初?(だった気がする…)ライブに行ったら鎌田さんがゲストで。

その歌声とお話ししている時の感じの良さに素敵な方だなーと思って、その後もジャベールで出演されたの観に行ったり、キャッチミーの捜査官3人組で拝見したりしてました。

ほぼ思い出になってしまったww

鎌田コンブはうずくまる海宝マリウスに声をかけてくれるから好き。(基準が酷い)

冷静で落ち着きがあって、アンジョとしても頼り甲斐のあるメンバーなんだろうと感じます。

確か実際コンブフェールってそういう立ち位置なんだよね?

エポの亡骸を運ぶときも、何も語らずともその表情や姿から哀しみが感じられて好きだった。

大田翔さん

鎌田さんと同じ枠、というのもあったし、トニーで四季に客演されていた印象も強く、すぐ分かった。

長身で背も高くて格好良い方ですねー

コンブフェールに関しては歌が活かしきれていないのかなぁという印象。

顔立ちが整っているからなのか、表情が割と固定化されている感じだったので、もっと表情豊かになってくると嬉しいなぁ。

宿屋での小芝居なんかは好きだった!机に置いた小銭をテナに取られているんですね(^◇^;)

立崇なおとさん

またの名を海宝くんのお友だち(2人目笑)。

半分冗談ではありますが、しっかり顔を認識して臨めたのは、舞台終わりかなんかでお茶してる2ショットをツイッターで拝見したのがきっかけです。

おかげでしっかりお顔を認識して観られた。プルベールが馬車の下敷きになる枠なんですね。

ちびソロながら良い声なんだろうなっていうのは伝わりました。もっとちゃんと歌を聴いてみたい。

 

 

おしまい

 

と、いうわけで!

薄れゆく記憶の中ついにここまで書き終わりました。

残すはマリウスのみ(*^^*)

もうこれは別記事で好きなだけ書くぞ〜♪