No day but today

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2017レミゼを語る ②ジャベール、アンジョルラス編

もう東京楽から1週間が経とうとしているというのにまだこれしか進んでいない(^◇^;)

マイペースに書き進めていきたいと思います。。

第2弾はジャベとアンジョ。熱い男2トップを。

 

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2017レミゼを語る ①バルジャン編 - No day but today(観劇的な意味で)

 

ジャベールは過去公演特にあまり注目していなかった、というか歌が心地良いなぁくらいは思っても心情の考察をしようとしたこともなかったので。。

今回超初心者です…

しかも今回もマリウスバイトシーンとジャベ登場シーンがよく被っていたせいでそこまで見られていない(^◇^;)

ジャベール

吉原光夫さん(1)

唯一の光夫ジャベが初回で終わってしまったのでこれまた記憶はあまりないのです。。

パワー全開で若々しい印象の光夫ジャベ。

張りのある少し特徴的で聞き取りやすい歌声。

福井バルとの対決、笑っちゃうくらい聞き取りやすかったです。それでいて大迫力。

自殺も怒涛の勢いで、もうこの自殺を止めることは誰にもできなかったんじゃないかと思います。

飛び降りる直前、気が触れたような笑いが漏れていた。

さすがに1回、しかも初回だけでは細かい芝居や心情まで把握できませんでした。

悔しい。いつかリベンジを。。

岸祐二さん(3)

私の中ではなんだか次男イメージのある岸ジャベ。

歌は高音&ロングトーンが強いので、Starsも自殺もラストをがっつり聴かせてくれます。良い。

仕事に関しての信念はしっかりあるけど、人生までもガッチガチに縛り付けたような生き方をしていた人ではないように思う。

基本的に足蹴りもソフト。

ある意味、他の2人より柔軟というか(緩いと言えるかもしれない笑)、裁きでバルジャンが名乗り出て逃亡することがなければ、そのまま比較的穏やかに生きていけたんじゃないかと。

馬車のあとのやりとりも、疑っているという訳ではなく、ただふと思い出したので話してしまった感じ。(緩い)

普段から割と市長とフランクに話していたんじゃないかなと思わせる雰囲気です。

でも対決では絶対的にバルジャン(特に光夫さん)の方が強いけど、それでも怪我するんじゃ…と思うくらいの迫力で掴み掛かります。

 

乞食たち以降、10年の月日の流れを1番感じさせるジャベでした。それでも川口ジャベよりだいぶ若々しいイメージ。

2幕頭、1度海宝マリウスにしれっとボディタッチしていたときもあり笑、

割と上手く学生に溶け込めていたような感じもします。やはり次男感。

♪また対決だ〜「殺せ!」とバルジャンに摑みかかる。

ジャベとしては暴動の阻止が目的での潜入でしょうから、バルジャンがバリケードに現れることは予想外だったはずで。

追い詰めるはずだったはずのバルジャンに逆に追い詰められた「なんてことだこれは逆だぞ!」の動揺が大きい。

でもそこまで行ったらもう殺されるつもりだったと思います。(ここから下は川口ジャベも共通していることですが、、)

対決であれだけ本気で向かって来ていたんだから当然殺すだろうと思っていたし、むしろそこで自分を殺した方がジャベとしては受け入れられる出来事だったはず。

そこであの対応を(ヤンバルだと穏やかさすら感じさせて)されたので、自分の見ていたもの、考えていたもの、信じていたもの、それら全てがぐらついてしまった。

まさに「俺にこの命与えて殺した」のです。

 

個人的にはバリケードの一件で、岸ジャベは"迷い"に突き落とされたように感じています。

俺はなにを見てきたのか、俺の考えは間違っていたのか。

だからこそ岸ジャベはそれをはっきりさせるために再びバルジャンに対峙したのではないかと。

でもやはりバルジャンは変わらなかった。

そこでいよいよ自分の生き方に迷いが生じたんだと。

そしてこれは楽で初めて感じた解釈なのでそれまでどうだったかは分からないけど…

「死ぬはずの俺が地獄で生きている」のところで辺りを見回し、そこから一気におかしくなってしまったジャベ。

今、自分がいるこの場所は地獄だと認識したのかなと思います。

そして天を仰ぎ星を見る、でもたぶんその星たちはジャベの目にはかつてのようには映らない。

ここはもう自分が生きていた世界ではないと。岸ジャベは迷っていたからこそそこから逃れようとしたのかなと思います。

命を絶つという意識はあまりなかったのではないかとさえ思う。

 

細かいところだと、

ガブの亡骸を前に膝をついて十字を切るとこが好き。

あとバリケード陥落後に痕跡を見つけた岸ジャベの「ジャン…バル…ジャン!」の押し殺した感じとフルネームなのが良いなぁと。

それと岸ジャベはマリウスの話を聞かない度高い笑

 

岸ジャベはカテコも格好良いですよね!

最後の方なくなってしまったけど、挨拶時に劇場の床にキスするところロマンチストなジャベっぽくて好きだった笑

後半はマントを颯爽と翻すようになってそれまた格好良かった。

カテコでジャベが笑顔だとなんだかホッとします。

川口竜也さん(4)

個人的には定番型だと思っている川口ジャベ。

歌声も深く声量もあり聴き取りやすく、演技も渋みがあって安定のジャベです。

あと足蹴りの鋭さが好き!厳しさと同時にどこか潔癖な感じもして。

彼が持っているのは揺るぎない絶対的な、人生をかけた信念。

牢獄で生まれたジャベール、というのが1番理解できるのが川口ジャベです。

彼は牢獄の看守だろうと街の警部だろうと、生まれながらの境遇から定まった仕事に対しての強い信念を持っていて、

その信念に基づいて行動していたのに、バルジャンに崩され、揺らぐ。

馬車のあとの「そいつは仮出獄で逃げたが(腕がしっ)」は絶対確信犯だろうと思います。

バルジャンの出方によってはどうなったか分からないというか。

対決で首を絞められた時、苦しくなって離せというようにトントンと叩くところがいつも少し意外だったりする。

意地でもそれをしない岸ジャベとはどっちかといえば逆なんじゃないかと。

 

ヤンバルが少し躊躇してから決心して住所を告げるところ、川口ジャベは結構動揺していたように思う。

バルジャンの迷いや覚悟を目の当たりにして、ずっと犯罪者、悪者としか見ていなかった相手が血の通った人間で、さらに自分を救おうとしている(=良心を持っている)ことにはっとしたような。

だけど、岸ジャベがそこで迷い始めるのと違い、川口ジャベは己の信念を疑う気はあまりない気がする。

バルジャンに救われた自分、そしてバルジャンを見逃してしまった自分、そこに動揺して苦しみ、

自分の信念が崩れる歪んだこの世界から逃れるのが唯一自分を保てる道だと判断して死を選んだ気がしてならない。

 

でもそれでいて川口ジャベは、バリケードのバルジャベシーンで殺せと迫るとき「おい!ジャン!」と呼んだり、陥落後のバリケードで「バルジャン!」と叫んだり 、どこか繋がりの深さを感じさせるところがある。

川口ジャベはずっと1人で生きてきたような感じなので、逃亡者と追跡者という関係でありながらもこんな長く関わった人間はバルジャンだけなんじゃないかと思ったりします。

誰よりも寂しい人間だったのはジャベだったんじゃないかと思わされる川口ジャベでした。

 

アンジョルラス

相葉裕樹さん(1)

楽にして滑り込みで観ることができたばっちアンジョ!

相葉くん自体は去年のGAコンサート以来2度目でした。たぶん。

その時はOne Day Moreでマリウスパート歌ったり焦らされ笑

やっぱりマリウス向きなのでは?と思ったけど、ちゃんとアンジョになっていましたすごい。(当たり前)

まず頭身バランスが少女漫画みたい。背も高く腰の位置も高く首も長く…

他2人は芝居の方向性というか印象がまったく違うアンジョでした。

勝手なイメージよりもはるかに歌えていて嬉しい驚きでした。

個人的にはアンジョは圧倒的な歌唱力があればあるほど良しと思っていますが、、

歌で聴かせる!というレベルではないけど、役をこなすには十分かと。

(まだ地に足着いてない上山アンジョレベルの歌唱という認識です)

しっかり支えられるようになって声の揺らぎが減ると良いな〜と思います。

 

ばっちアンジョはとても危なっかしいです。(実力的な意味ではなく役的にね)

端正な容姿を持ち、意志を持った目力の強い瞳で人を惹きつける。

でもどこか余裕がない、まだ若く未熟な青年。

客席から見ればその危うさは明らかだけど、あの場にいる学生たちは誰も気づけない。

観てるとき、他2人だと割と客席も学生たちと同じように気持ちが盛り上がる感じなんだけど、ばっちアンジョだとここで抱く感情が全然違ってびっくり。

「マリウス!分かるけれど!」も完全にセリフ。しかもこれまた全然分かってないww

やはり余裕がないんだよなぁ。マリウスに声をかけて革命の方を向かせるというよりは、「ダメじゃないか!僕らは革命をやるんだろ!!」って感じ。

他2人のアンジョは学生たちの中で頭1つ2つ抜け出て引っ張る存在に思えるけど、ばっちアンジョは比較的他の学生たちと横並び。みんなの力を合わせてこそ成し遂げられる、そんな印象です。

他マリウスだとどうなのか分からないけど、海宝マリウスだとかなりその力を頼られている感じがします。

だからこそよそ見をされては困る!という意思がある。(ここでマリウスの心情など考えられる余裕はばっちマリウスにはなし。)

 

その余裕のなさは実際の戦いが始まるとさらにはっきりしてくる。

こんな命令口調の「マリウス!少し休め!」は初めて聞いたよ。。

休ませた方が良いという判断は働くけど声の掛け方の配慮はもう出来ないんだなぁ。

そんな高圧的な言葉なので、海マリも力みが取れるというよりは割と好戦的。

「分かったよ!聞けばいいんだろ!」というような吹っ切り方で銃を渡し、下に降りて行きました。

「どうした!報告しろ!」も怒鳴り声に近く、冷静さはまるでない。

だからこそマリウスが「ここにいても同じだ!」と一度止められて爆発するのも分かるし、それを止めるヤンバルの包容力が凄かったです。

でもそんなばっちアンジョも、グランの「死など無駄じゃないのか、偽りじゃないか」には首を横に振る。

余裕もなく心配りもあまり出来ない男だけど、彼にはいざ失敗すると分かっても、そこで自分の命を守って信念を曲げようとは思わないだけの覚悟はあったのだなと思う。

比較的生まれ的に余裕ある学生たちが信念を持って立ち上がった小さな暴動。

たった一晩で陥落してしまうのだし、実際のところはばっちアンジョくらいの力が妥当だったのかもしれないなと思わされました。

世界に自由をー!は上げるタイプ。

歌唱のギリギリさがより効果的に緊迫感を高めていました。

美しい顔を歪め信念を叫ぶばっちアンジョ。まさに命の限り、という感じ。

バリケードから落ちるときも、上手すぎて綺麗とかじゃなく怖い。

美しき最期、ではなくあぁ死んでしまった…と感じます。

 

そんなわけで「あまりに危うく、余裕のないアンジョルラス」という私としては新鮮なタイプに楽にして出会ったのはなかなか衝撃的でした。

相葉くん自身の初帝劇プレッシャーや重責が反映されていただろうし、今後続投するとしても経験を経て変わっていくだろうから、今期のばっちアンジョを観られて良かったです。ギリギリながら笑

せっかくならみりんマリとの絶対革命失敗しそうコンビも観てみたかったなーという心残り。

 

あとは楽だったのもあってか、結婚式の給仕が超ノリノリ笑

後ろでハイテンションで謎ダンスを繰り広げる姿が可愛かったです。ほっこり。

 

上山竜治さん(2)

またの名を海宝くんのお友だち。笑

初見かと思いきや花男ミュージカルで拝見していました。

あまり記憶がありませんが、、がっつり歌要員&並び的におじさんポジだったような気がしています。。

竜治アンジョは立ち姿やシルエットの美しさ、魅せ方に惚れました。

もともとスタイルも良いのだろうけど、さらに綺麗に見せる術を知っている感じ。

スタイリッシュで目がいくアンジョです。

余裕ある歌唱!とはいかないけど、声のブレはあまりなく安定感がある。

役作りもとても好感が持てるし、もし自分があの中にいたら、カリスマ性というより人間性についていこうという気になるかなという感じ。

懐が深く優しい印象です。

「マリウス!少し休め。」の声の掛け方が1番好き。

マリウスを案じているのがひしひしと伝わるし、 その優しさと心配が、余裕なく固まったマリウスの心にすーっと入っていってふっと力が抜ける感じがとても良くて。

竜治アンジョと海宝マリウスは気も合って、仲の良い同志だったんだろうと思う。

(大丈夫です、インスタ補正はかかっていません!←)

だからこそ恋や革命の実戦でおかしくなってしまっているマリウスに気が気でない感じ。

対マリウスの態度はその気持ちが常にあるのを感じると非常に説得力がありました。

あとは撃たれたマリウスに駆け寄ってグランに声をかけられたとき、竜治アンジョはグランを強く抱きしめる。

それは(今までありがとう)だったのか(お前のことだって俺はちゃんと分かってたよ)だったのか(さようなら)だったのか、、

ラストの♪世界に自由をーは上げるタイプ。ここはだいぶキツそうで、ばっちアンジョほどの絶叫まじりでもないので、竜治さんは無理に上げなくても良いんじゃないかなぁと思う。

 

3人の中で1番終始熱さの中にも冷静さを保ち続けたアンジョという印象です。

自分たちの革命がこうして暴動で終わる可能性もどこかで認識はしていて、もしそうなったとしても自分はそこに命をかけてバリケードで散ろうという覚悟があったんじゃないかと。

芝居面でとても好きなアンジョでした。海マリとのコンビもっと観たい!

ポストマン共演が楽しみです♪

 

上原理生さん(5)

私の中では理生アンジョがスタンダード。

個人的にアンジョは圧倒的に歌えて欲しいという願望があるので、豊かな声量で一気に周りを巻き込んでいく理生アンジョの歌唱は理想的なのです。

他の学生たちと明らかに違う自信と闘志(あと目力)、すぐに彼がリーダーなんだ、彼が率いているんだと分かるオーラは素晴らしいなと思います。

(原作では散々「美青年」「天使」と表現されているそうですが、それはちょっと…理生アンジョのイメージとは違うかな…)

まさにカリスマですし、良い加減革命も成功するんじゃないかと思うレベルの貫禄。

海宝マリウスとのコンビは出てきた瞬間、(今日はイケる気がする。)と思わずにはいられません。笑

一方で今の凄まじい存在感とオーラに到達してしまっている分、そろそろ卒業してしまってもおかしくないなと密かに恐れています。まだまだいてね〜

 

ABCの最後、♪今こそ喜びの声で迎えよう〜群となりて! の歌い上げはまさに圧巻。

聴きながら学生たちも、そして客席にいる自分自身も心が沸き立っていくのを感じます。

それを静めての民衆の歌。毎度最高に格好良いなと思います!

あとはやはりOne Day More、センターに走り込んでの♪嵐の日まで〜で空気を打ち破るような歌声は理生アンジョの強みよねえ。

最後も暗転してからも銃を掲げてゆっくりと奥へ進んでいくシルエットが見えて格好良いです。

 

グランの「死など無駄じゃないのか」ではっきりと目を合わせ首を横に振る。

そのあとも下手に向かうグランを気にしていて、声をかけに行こうか少し迷っている感じがあります。

島田ガブだとここで任せておけというようにアンジョの胸をポンと叩いてグランのところに行ってくれます。超絶男前。

「マリウス、少し休め!」も強めながらしっかりと心配が見えるので、マリウスも比較的素直に従う。

楽では、海宝マリウスがだいぶ興奮状態で「マリウス!」の呼びかけにすぐ反応できずだったんですが、ちゃんとマリウスの意識が向くのを待ってから、「少し休め」としっかり目を合わせて伝えていたのが印象的でした。

当たり前なんだけど、ちゃんと相手の心の動きと連動した芝居ができるのって素敵ですよね。

マリウスもその目力と差し出された手に、やっとふっと力が緩んだようで。

これぞ生の醍醐味…!と1人客席で悶えていました笑

ラストの対グランは記憶にある限り、グランの頰にゆっくりと両手を伸ばし触れるパターンが基本だったように思います。

これまたどんな想いだったのかは推測しきれなかったけど、、全体通し距離が近いわけじゃないけど比較的グランのこともしっかり気にかけているタイプのアンジョだと思うんですよね。

 

今回のアンジョの中で唯一♪世界に自由をー のラストを上げないのが理生くん。

音域的には1番余裕だと思うので、これはあえて上げないのだろうと思います。

以前はどうだったっけな。。

 

ふざけたおまけ

海宝マリウスとのイメージ in バリケード

ばっちアンジョ:同志、むしろちょっとお兄ちゃん

竜治アンジョ:親密な同志、目を見れば分かる

理生アンジョ:奥さん、または子犬(主に銃の受け取り方)

 

以上、ジャベ、アンジョ編でした。

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