No day but today

ミュージカル関連をディープかつマニアックに語りたいがために作ったブログです。普段はTwitterでわっしょいしてます→@musicalamnos

ノートルダムの鐘 アンサンブル

劇団四季 ノートルダムの鐘

私はいつもアンサンブルが全然判別できないんですが、、

ノートルダムはだいぶ分かりやすい!

 

印象に残りやすかった役や歌詞、セリフなど。。

アンサンブルまとめです。

特に目立つ役は青字にしてみました。

2018年6月25日更新

 

*「」…セリフ

* ♪…歌詞

*『曲名』

 

↓関連記事

ノートルダムの鐘を語ってみるvol.1最高の演出 - マニアックに語る場所

ノートルダムの鐘を語ってみるvol.2 海宝カジモド備忘録 - マニアックに語る場所

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 

男性アンサンブル 

1枠 鈴本務さん、野村数幾さん、寺元健一郎さん、塚田拓也さん

アンサンブルの中で1番目立つ存在といっても過言はないと思います。

フレデリックとして数シーンに渡って出演&ソロも多く心の移り変わりをはっきり出さなくてはいけない、歌・芝居ともに高い実力を求められる枠。

フィーバスとどんな関係性を築いているかにも注目です。

ノートルダムの鐘』

♪街は目覚め(みんな今日も)働くよノートルダム

♪ある日孤児の兄弟2人引き取られた(5枠とユニゾン

→下手でフロローのマントを受け取る

(フロローは位を上げていく)で5枠とフロローに衣装を着せる

ジェアン死のシーン、舞台寄りで手すりにもたれる。

『陽ざしの中へ』

「王様や聖人」

カジモドのベンチを傾ける1人

『トプシーターヴィー』

♪仕事休んで(5枠とユニゾン)→下手後ろからマントを脱ぎ捨て前方へ

副官フレデリック

ジプシー3枠を捕らえる。体を調べて「何もありません!」

クロパン、エスメラルダが消えた後「奴がいる!」

『God Help』

上手階段途中。その後フレデリックになってフィーバスに付き添う。

『世界の頂上で』

上手バルコニーで♪信じれば危険だよ

『酒場の歌』

酒場でフィーバスと同行。

「友人のフレデリックも同じだ。(フィーバス)」の台詞で名前とフィーバスとの関係が分かる。

エスメラルダ』

ルイ11世の右側に控え、そのままエスメラルダ探しに参加。

「中には誰もいません。」

「副官、君が指揮を取れ。(フロロー)」を受け、「聞こえただろう!」と命令。

エスメラルダに剣を奪われる。

『奇跡御殿』

カジモドのダミー役。

ノートルダムの鐘rep.』

♪パリでは見せしめの処刑がよく行われた

『Someday』

「はい、閣下!」×3(牢屋にて)

「金ならいりません隊長!…夜明けにまた来ます。」

『フィナーレ』

「聖域は法律で守られています!」

「見ろあそこだ!あんなところにいる!」

 

鈴本さんー細め。薄めの顔。

後輩体質っぽい。あまり強くはなさそうだが仕事熱心で命令に忠実。高音が伸びやか。

野村さんー兵隊として有能そう。たぶん強い。フィーバスと仲が良い。

フィーバスの反逆後の戸惑いが大きく、牢屋のシーンも熱い。襲撃の際には十字を切る。

寺元さんー丸顔。良い声。

フィーバスの反逆にとても動揺する。2幕頭の嘘も言わされてる感溢れる。

塚田さんー横浜公演で鬼のようなイケメンフレデリック爆誕。

他の人との絡みになんとなく引っ込み思案な感じがしますw高音も安定。声も良い。

2枠 安部三博さん、山田充人さん、日浦眞矩さん、奥田直樹さん

今までのキャスティングはいかにも歌枠!って感じの体格の方が多い2枠。笑

でもその割には歌より台詞の印象が強いです。

クワイヤから(物理的に2階から)降りてきた方が多いのも特徴的。

『トプシーターヴィー』

初めにカジモドにトマト投げる人。

「あんなんで醜いってのか?」

「何やってんだよ!せっかく楽しんでたのによ!」

『世界の頂上で』

♪ここまで

エスメラルダ』

ルイ11世

『奇跡御殿』

「逃げる支度しなきゃ。」

「あんたなんかにゃ捕まんないよ!クロパンはあっという間に街から抜け出すさ!」

 

安部さん、山田さん小柄。バブカックぽい。4人ともお顔は似た傾向。 

安部さんは顔芸とオフマイクが激しいですw(横浜)

3枠 大空卓鵬さん、小田春樹さん、村山剛さん

役者さんが変わるとガラッと印象の変わる3枠。

割とダンス枠かなと思いますが目立つ台詞も多めです。

ジプシーメンバーの中では1番目立つ存在かな。

ノートルダムの鐘』

「大聖堂のアーチの下に現れたその男を恐れていた」

『陽ざしの中へ』

1人目のガーゴイル

銅鑼鳴らす係。「飛んで行きたいって思わない?」

「怪物や悪魔の石像」

『トプシーターヴィー』

赤ベストのジプシー。盗みで捕まる。

カジモドに台の上から投げ飛ばされる。その後鞭打ち男。

『酒場の歌』

下手バルコニー、4枠がソロを歌う横で楽器を弾いている。

エスメラルダ』

ルイ11世の左側にひかえる。
♪狂気に満ちた大騒ぎが街を飲み込んだ〜

 

2幕頭、フィーバスを連れてくるひとり。(もう1人は男8枠)

エスメラルダ、急いで!」

 

大空さん ー小柄。銅鑼を鳴らした時の面白い顔は大空さんオリジナル。

ジプシー役の時は前の出来事を引きずっていたり芝居が細かい。

小田さんーひょろっと細身で少し疲れたようなお顔。

村山さんー横浜新キャスト。芝居は割と大空さんを踏襲気味。良い声。

 

4枠 賀山祐介さん、小出敏英さん、川原信弘さん

ジプシーならびに歌重視枠。

アンサンブルの中でも特に浅黒い肌にしているような印象です。

3枠とのジプシーコンビに注目。

ノートルダムの鐘』

「パリの市民は大聖堂に集まった」

『陽ざしの中へ』

「カジモドにとって大聖堂は単なる家ではなく宇宙そのものだった」

『トプシーターヴィー』

ジプシー。エスメラルダを担ぐ1人。

『酒場の歌』

抱いてよ朝まで の冒頭ソロを下手2階で歌う。茶色ベスト。

奇跡御殿でエスメラルダを取り押さえようとする。

 

賀山さんー身長高め。黒髪髭。酒場ソロが絶品。

小出さんー丸顔。安部さんと区別が難しい…

お顔の色がいかにも塗ったんだなぁという感じで少し不自然笑

川原さんー横浜新キャスト。気持ち賀山さん寄り。首が太くてしっかりしてる。酒場ソロの歌い回しが好き。

 

5枠 高舛裕一さん、中橋耕平さん、佐瀬龍城さん

1枠についで目立つと思われる5枠。ほぼソロナンバーの『エジプトへの逃避』があります。

アフロディージアスとその他の時の雰囲気が全く違うので意識しないと同一人物と思わないかも。

がっつり歌枠ですが、リッチマンにはコメディセンスも必須!?

ノートルダムの鐘』

♪みんな今日も働くよノートルダム

♪ある日孤児の兄弟2人引き取られた(1枠とユニゾン

→上手でジェアンのマントを受け取る

♪フロローは位を上げていく誰より早く

『トプシーターヴィー』

♪仕事休んで(1枠とユニゾン)→上手後ろからマントを脱ぎ捨て前方へ

フィーバスに女の子を取られる

ジプシーを捕まえさせたりする青の大きめの帽子をかぶった偉そうな人。

(エスメラルダでも登場)

『God Help』

♪哀れなカジモドすごすごと引き返した

エスメラルダ』

♪でもそこのマダムは何も知らないと

アフロディージアス。

『フィナーレ』

「手すりを乗り越えた!」

 

高舛さんー身長高め。薄顔。偉い人の役作りが絶品。小指に注目。小走りも役がしっかり反映されている。

中橋さんー身長高め。アフロディージアスの首使いが異様に上手。

佐瀬さんー横浜新キャスト。とっても良い声!!この枠はなんとなく雰囲気や顔立ちが似た傾向にある。

6枠 平良交一さん、金本和起さん

重厚な低音担当のザ・歌枠。

ルイ11世のおふれで美声が響きますが、持っている紙が地味に小さいのをぜひ見てください。笑

フィナーレの6枠ソロを聴くと、ノートルの世界と現実世界が少しずつ混じり合ってくるのを感じます。

ノートルダムの鐘』

ジェアンを追い出すデュパン神父。

『陽ざしの中へ』

「その子は正しい。けしかけるんじゃないよ。」

『トプシーターヴィー』

横柄な態度の男。

みんなで回る振りのとき、カジモドを引き込む。

エスメラルダ』

ルイ11世のおふれを下手2階で歌う。♪国王陛下の命令だ〜

『奇跡御殿』

上手から来る怪我の人。

『石になろう』

カジモドに♪もし石になれたら と詰め寄られて上手で石像ポーズになる。

全体的に低音担当。

『フィナーレ』

♪世界は残酷だ


平良さんー白髪年齢高め。デュパン神父は素晴らしい貫禄。怪我が治ったときのはしゃぎっぷりとかかわいい。

金本さんー体格良い、顔大きい、薄めのお顔。市民やジプシーの時、とても楽しそう。

7枠 佐藤圭一さん、宇龍真吾さん、手島章平さん 

冒頭から役名ありソロありのキーパーソン、ジェアンを演じる7枠。

見逃しようのない役ですがあっという間に死んでしまうので目に焼き付けてください。笑

オールマイティー美声枠。

ノートルダムの鐘』

ジェアン。(フィナーレでも登場)

『陽ざしの中へ』

「そこには大理石の石像がたくさんあった。」

『トプシーターヴィー』

タンバリンのリズム、リフト要員。

『世界の頂上で』

♪ためらうな

エスメラルダ』

下手から松明を持って登場する警備隊

♪フロローは命令を下した権力を使い

エスメラルダという女を探している。」

『奇跡御殿』

フィーバスのダミー役。

『フィナーレ』

エスメラルダ火あぶりのとき、上手バルコニーでフィーバスを捕らえている。

 

佐藤さんーフロローを軽々持ち上げる、頰がキューピーちゃんみたい。

宇龍さんー死ぬ直前の発作が明確。動きが割とスマート。格好良い。

手島さんー横浜新キャスト。達郎さんの同期らしい。死ぬ直前の痙攣が激しい。スマートな雰囲気のあるジェアン。

 

8枠 吉田功太郎さん、八百亮輔さん、大木智貴さん

これまた役者さんで印象が変わりますが、東京ではキャストの誰よりも連投しまくった功太郎さんのイメージが強い。

他の役と比べ、代表的なシーン!というものがないのですが、

クロバットに歌ソロに熱い恋人シーンに笑、求められるものの多い大変な枠だと思います。

ちびソロが多い。

ノートルダムの鐘』

「大聖堂のアーチの下に現れた、その男を恐れていた。」

♪ある日手紙が届く

『陽ざしの中へ』

カジモドのベンチを傾ける1人

『トプシーターヴィー』

ラストで下手からアクロバットでセンターへ

『世界の頂上で』

♪孤独な暮らしは

『酒場の歌』

抱いてよ朝までの前のカップル、ダンスシーン上手側でアクロバットしてる

 

2幕頭、3枠とフィーバスを連れてくる

「フロローと警備隊がじきに戻ってくる」

ノートルダムの鐘rep.』

♪いま火炙りに使う薪が用意された〜

 

吉田さんー細身で小柄。顔立ち濃いめ。アクロバットが凄い。常に高クオリティ。

八百さんー長身で恰幅が良い。アクロバットはどたどた気味。

大木さんーひょろっとした印象。顔含め全体的に格好良い。歌える動ける。ラストの墨塗りが見事。

女性アンサンブル

1枠 小川晃世さん、平木萌子さん 

ノートルダムの準ヒロインを選ぶなら間違いなく1枠という可愛い枠です←

フロリカもですが、それ以外では唯一明るい髪色なのもあってとても目立つ。

美しいソプラノ枠。最大の見せ場(聴かせ場?)はフィナーレのソプラノソロ。

ノートルダムの鐘』

黒髪ジプシー女フロリカ(カジモドの母)

「お誕生日おめでとうクロード。あなたが欲しがってるのはお見通しよ。目を見れば分かる。ほら、感じる!」

「(ジェアンと)女は出ていった」

 

それ以外のときは明るめの髪色。

『陽ざしの中へ』

フロローが来る前、「カジモド、下に降りて祭りに行ってみたらどう?」

『トプシーターヴィー』

フィーバスに♪お嬢さん聞いて僕の将来は〜と歌いかけられる。

「道化の祭りで人々がこんな真似をしたことはかつてなかった」

『God Help』

♪初めて見る美しさ彼女を満たした

『天国の光』

「カジモド、誰のことを考えたっていいのよ」

『酒場の歌』

抱いてよ朝までの前のカップル。

「暗がりで抱き合う男女の横を通り過ぎると」

 

『エジプトへの逃避』

♪(生まれて初めて)嘘をついた

「どうしたの?怖いの?」

ノートルダムの鐘rep.』

♪物見高い人たちが

『フィナーレ』

ラストの大コーラス下手2階でソロ。フロリカ扮装。

1列になるときは下手2番目。

 

小川さんー可愛い。目がくりっとしてる。ソプラノが美しい。興奮するとセリフが喉に詰まりがち。

ラストのソロ必死にカジモドに歌いかける。悲しそう。

平木さんー可愛い。色白。ラストのソロは微笑んで子守唄のように歌いかける。

 

2枠 大森真理さん、久居史子さん、村木佑衣さん 

少し厳しめというかシビアな面を担当している枠だと思います。強いお母ちゃん感がある。

台詞の印象が強めですが、歌ソロもちょこちょこあります。

黒髪ロング。

ノートルダムの鐘』

「説教を聞きに来たのだ」

「ああ、聞いてるよ」

赤ん坊を抱いてきてフロローに手渡す。

『陽ざしの中へ』

「その気になればいつでも出られるよ」

『トプシーターヴィー』

クロパンに向けて「準備できたわよ!」

『天国の光』

「何を考えろとか考えるなとか、そんな指図おかしい」

『奇跡御殿』

クロパンが姿を消した後、落ちる布幕に駆け寄る。

『石になろう』
1番初めにマントを脱いで「いいよカジモド好きにしなさい」

『フィナーレ』

「彼らは人々に戦うよう呼びかけた!」

鉛が注がれた後、幕の前で逃げ惑う 。

 

3枠 吉田絢香さん、丸山日鶴さん、町島智子さん

これまた役者さんで印象は違うものの、強気でひねくれ者な部分がある、女の子よりな女性かな。

ガーゴイル絢香さんが顕著ですが、他に比べて幼めです。

ラストの演出の先駆けとなる重大な役割。

黒髪三つ編み鬘。

ノートルダムの鐘』

♪時には囁いて

『陽ざしの中へ』

「彼はいつもいつかって言うけど、今日とは絶対に言わない!」

『トプシーターヴィー』

♪今日は(楽しもう)

「あら!あたしたちそういう女じゃないの」

カジモドに石?を投げつけ「召し上がれー!」

去り際にカジモドに唾を吐きかけてフィーバスに腕を掴まれる。

『天国の光』

下手でカジモドとやり取り。
(彼女だ!)「あれは違う」

「それに外なら毎晩眺めてるじゃないの」

『奇跡御殿』

初めにクロパンと現れるジプシー女の1人。

「絞首刑だ!」

下手でクロパンと腕を組んで踊る。

墨を顔に施す初めのアンサンブル。

 

吉田さんー素晴らしきキャラの濃さ。民衆のゲスさとガーゴイルの幼さのギャップが激しい。

丸山さんービーバーっぽいお顔。身長は気持ち高め。ラスト墨を塗るときの泣きそうな表情が素敵。

町島さんーかなり小柄。歌声が素敵で台詞の声も通る。可愛らしい。

 

4枠 原田真理さん、小島由夏さん

他のアンサンブルに比べてはっきりと年齢設定が離れているように思います。

男性6枠と並び、どしっと構えて全体を支えている存在。

明るめ髪色の鬘で1つ結び。

ノートルダムの鐘』

冒頭、「1月6日の朝」

♪一目忍び遠く出かけていく

「フロローはその子に名前をつけた」

『トプシーターヴィー』

「女なら誰でも惚れてしまう、そんな色男」

肉屋さんの彼女?奥さん?

『世界の頂上で』

♪でもこの子は違う

『天国の光』

「彼女のことは考えちゃいけないんでしょう?」

エスメラルダ』

宿屋の女主人。♪怪しい売春宿

『エジプトへの逃避』

「もちろん怖いのよ。当然だわ」

『奇跡御殿』

初めにクロパンと現れるジプシー女の1人。

ノートルダムの鐘rep.』

♪集まり噂をする

『石になろう』

♪どうせ私たち石だものね

『フィナーレ』

♪あなたの心に何かが響いていますように

 

原田さんー貫禄がある。女性アンサンブルを引き締める存在。

小島さんー石像のポーズが綺麗。宿屋の女主人はあまり嫌味っぽくない。

 

 

以上、観劇や思い返しタイムの参考になれば。

追加、間違いなどありましたらそっと教えてください(>人<;)

この作品、アンサンブルさんが分かるとぐっと楽しくなるので

ぜひぜひ注目してみてくださいー♪

 

☆おまけ

ジェアン死亡時のアンサンブル配置。

女2枠はフロローに赤ちゃんカジモドを渡してからこの位置に。

男4枠は正座、男5枠は上を向いてフィーバスにもたれかかっています。

座っているのが男3、4、5枠とフィーバスかな。

f:id:a-syamu:20170611143146p:plain

 

↓関連記事

a-syamu.hatenablog.com

a-syamu.hatenablog.com

スリルミーを好きと言いづらい問題(という名のスリルミ語り)

語るテーマが統一性なさ過ぎるなと思いつつ笑

今日はこれを語りたい。

 

「スリルミーを好きと言いづらい問題」

 

ちなみに私はスリルミー好きです。

観劇数は少ないけど日本のCD3種はipodに入ってるし韓国でも2回行ってるし

やるなら気合い入れて観に行く!くらいには好き。

 

じゃあなぜ好きと言いづらいかと言えば、この作品の登場人物が同性愛関係であり、

それだけであーそういうの好きなのね、腐ってるのね

的な勘違いをされる場合があるからである。

 

違う!それは違う!何も分かってないな!(バルジャン風)

いやね、ミュージカルファンがそんな簡単だと思うなよ?と言いたい。

同性愛要素あるだけで目の肥えた我々を劇場に通わせられると思ったら大間違いだから。

 

もちろん登場人物の同性愛関係に魅力がないとは言わない。

むしろすげー魅力的。がん見しちゃう。

だけどさー違うんだよねー

トートとルドルフだってキスするけど大事なのはキスじゃないやん?

そりゃ美しいししっかり見るけど、そのキスに「死の口づけ」という意味合いがあるから

そのシーンはとても魅力的になるわけで。

 

ということで問題とか言いながらそれに対してオチのないこの記事は

スリルミーの魅力について語り始めます。

ちゃんとね、こんな素晴らしさがあって、だからスリルミー好きな人は多いのだと。

 

この作品は1回目に感じる魅力と2回目以降に気づく魅力とがあると思う。

まず1回目で分かる魅力

◎休憩なし!ノンストップでかけぬける緊張の100分

初回で感じたのはとにかく「緊張感」

驚くほどに劇場の空気が張りつめていて、その空気に飲み込まれ目を見開いて舞台を見つめているうちに終わってしまう。

ではその緊張感を生むのは何なのか。

・「私」と「彼」たった2人の出演者

 (出演者はたったの2人。これがまた彼らの世界の狭さと関係の濃密さを感じさせる。)

・ピアノ生伴奏による心をかき乱される旋律

 (あの♪たんたたんたたーん たんたたんたたーん を聞いた瞬間のぞわぞわ感!

  観たことある人は分かってくれるでしょう!)

 

この2点が大きいんじゃないかと思う。

 

そして2回目以降気づく魅力

◎この作品、キャストが変わるとすべてが変わる…!!

これが本当に恐ろしいところなんですよ。

言ってしまえば「彼」も「私」もどうにでも作れてしまう。

制約が少なくて役者によって作り方が全く変わってくるんですね。

そして全く違う役同士が真っ向からぶつかるこの作品では、

2人の性格、関係性、立場逆転のタイミングなどなど大きく変わり、

作品自体の印象まで別物になる。 

 

最高じゃないか!!!

 

  

「彼」「私」はどちらもがっつり頭が良いけど、

「彼」はニーチェを崇拝し自分を特別な人間であると語り、

「私」は「彼」と同等に話ができるのは自分だけだと自負し、「彼」を愛している。

 たぶんここまではどのペアも同じ。

 

そこから先はもう人によってまるっと違うんですよね〜

 「彼」にしても

序盤「私」に対して関心もないタイプ、関心はあるタイプ、愛があるタイプ。

完全に見下して適当に扱う、気まぐれで構う、愛はあるけど支配欲が出るDV系などなど、、

立場逆転のときも、怒り、焦り、唖然、この感情の配分が全然違う。

 

「私」は、

とにかく立場逆転時にどう変化するかですね。

怖いほど冷徹になる人もいるし、感情をすべてぶつける人もいる、

冷静に接しながらも愛が溢れ出てしまう人もいる。

 

 

個人的に見所だなと思うのは(全部なんだけどね!)

・バードウォッチングする「私」にまず「彼」がどう絡んでいくか

・♪スリルミー のすべて

・♪スポーツカー「彼」の少年へのアプローチ

・♪死にたくない「彼」が追いつめられて起こす反応

・♪九十九年「私」と「彼」の立場逆転

 このシーンは演技上だけでなく、ハモリでも「私」ががっつり上にくるのがポイント

 このあたりペアごとの違いがくっきり見えて本当に楽しいです…!!

 

日本ではおかきペア(柿澤×尾上)、韓国で2ペアしか生で観たことないぺーぺーなので

語るのもおこがましいんですけどね。。

CDで聴くのも入れたら好みの「私」は断トツで田代万里生氏。

彼はもう「私」を演じるために生まれてきたんじゃないかと個人的には思ってます。

あの几帳面な歌い方も合ってるし、スリルミーでの迫り方、すがり方、「お願い」の言い方、

♪九十九年での圧倒的な逆転感、最高。背筋ぞくぞくするしもう絶対勝てない。

 

おかきペアは高圧的自己中「彼」に気持ち悪い系「私」で斬新だった。

あの「私」の気持ち悪さは凄い。

そしてかっきー「彼」の高圧さと追いつめられたときの荒れ方はまさにかっきーの魅力の極み。

 

韓国は2ペアとも子犬系「私」だったけど、片方は完全に力でも制圧できるオーラの強い「彼」、

もう片方は確実に愛が見えるけどたまにコントロールできずに「私」にぶつかるDV系「彼」だった。

後者の愛ありペアは最高に良かった。

 両者に愛があると立場逆転のシーンの深みがぐっと増す。

「彼」サイドに愛がないとき、♪九十九年は「彼」にとって絶望と恐怖しかない。

「私」は彼を追いつめ、2人の死ぬまでの時間を手に入れる。

でも「彼」に愛があるときは、、

こんな形でなくても「私」は「彼」の時間を手に入れる方法があったのではないかと感じる。

それまでキスで言うことをきかせていた「彼」のキスを拒むところも、 

淡々としていた「私」がキスをぎりぎりのところで拒んで涙をながしたとき、

そしてそれを見た「彼」の顔を見たとき、

客席で(こんなパターンがあるんかあああいいいいい!!!)と死にそうになりました。

これだからこの作品は魅力的なのです。。

 

熱く語り過ぎて何を言いたかったのかすっかり分からなくなってしまった。。

まあそれが私クオリティですよね←

 

スリルミー?同性愛?ホモ?あー腐ってるのね。

じゃなくこの作品にはこれだけの魅力が詰まってるんだよ!!というお話でした。

 

もしここまでお付き合いいただいた方がいたら本当に嬉しいです。。

スリルミー最高!!

 

CATSにはまった私はオタクだった

前記事でも書いたように私がミュージカルにはまった作品はCATSでした。

 

当時はそんなに考えなかったけど、

今思うとCATSってとても特殊なミュージカルだと思う。

 

だって猫よ!?

オール猫!

ただでさえ突然歌ったり踊ったりするのが不自然!と言われるミュージカルなのに、

なぜ猫が歌ったり踊ったりすんねん!って言われかねないなと思います。

 

(ライオンキングだってライオンとかだけどリトルマーメイドだって人魚とかだけど、

ディズニーってまた違う分類な気がする。)

 

CATSはT.S.エリオットの詩が原作なのもあってかなかなか哲学的なのよね。

グリザベラの存在とか「天に昇る」ものを選ぶとか。。。

 

ただ私はそのあたりを一切考えずに観て楽しんできた。

やっぱりまだまだグリザベラのメモリーに何かを感じられるような女ではないんです。

正直言ってしまえば劇中のメモリーに感動したことも涙を流したこともない。

それは無理に感じようとしなくてもいろんな経験をして人生を歩んでいけば

きっといつか自然に響いてくるんだろうと思うのでね。

だけどそれ抜きでもCATSは楽しい!

 

1.役者の肉体

一発目から変態みたいだけど違うの!聞いて!

この作品といえば男女ともに全身タイツの衣装で有名ですが←

もうねとにかく身体がよく見える。

ダンスの筋肉の使い方から声を発するために身体に息を取り入れた瞬間も、

激しいダンスの後に最高のドヤ顔をしながらも激しく動く胸とお腹も。

鍛えられた役者の肉体はとても美しいし、CATSはそれを堪能するのに最高の衣装!

 

2.CATSシアターという空間

黄色と黒の外観からしてワクワクしません!?

客席に入った途端そこは夜のゴミ捨て場。

個人的には、夜と雑多にモノが溢れた場所ってテンション上がるポイントなのです。

それがどっちも存在していて、人間がいつも見ているサイズよりずっと大きい。

ゴミ捨て場の中にいる、中から外を覗いているような感覚になれる。

 

3.息もつかせぬ群舞

ソロナンバーももちろん楽しいけど、

やっぱりジェリクルソングとジェリクル舞踏会が最高。

全猫が現れて踊り狂う。

特に舞踏会はジェリクルムーンに誘われ、取りつかれたかのように

生き生きと鋭く踊る猫たちがとてもとても格好良いのです。

踊りきってポーズを決めた表情の誇らしげな様子と激しく息をしている感じが

何よりも大好き。

 

4.自由度高めな猫たち

四季というアドリブ出来ない劇団のなかでCATSは唯一の例外と言っても過言ではない。

役者の裁量に任される部分が多くてしかもそれ×24!

しかも同じ街で暮らしている猫なのですよ。

単体だけではなくそれぞれの関係性も楽しめるのがポイント。

 

たとえばマンカスとタガー。

真逆な性格なのは間違いない。

でも役者によってマンカスの方が年上っぽかったり同い年ぽかったり年は下だけど大人びてる印象だったり

いろいろだし、デュト様ナンバーのデュエットやミストナンバー前後だけでも組み合わせによって

印象は大きく変わってくる。

 

こんなのがごまんとあるんだもん、楽しいでしょう?

歌やダンス、ちょっとした目線のやりとりからでも関係性は感じられて、

しかもそれは人間同士じゃなくて猫なのにちゃんと分かるの。

 

まあでもその関係性とかを楽しめるのはあくまで歌やダンスのレベルが

一定水準を上回っていることが絶対条件なわけで。

私が横浜CATSでちょっと遠ざかった理由はやっぱり完成度の低下とだれを感じたから。

北海道CATSに行ったときは別物のように生き生きとしていて嬉しかったです。

大阪では新キャスもどっと増えてまた新しい魅力的な猫たちが生まれているんでしょうね。

 

関係性の想像(妄想?) の余地が大きいのがCATSをいくらでもリピートできる理由の

かなり大きな部分をしめてるんじゃないかなと思ってるし、

そこにのめりこむのってやっぱりオタク気質なんですよね。

今はこうやって冷静に分析出来るけど、小学5年で無意識にそこに魅力を感じちゃって

ハマった私は根がオタクだったんだろうなあという話。