千秋楽おめでとうございました!
もうね、真剣に書くと長くなるから今回はカジュアルな感じで(?)横浜公演のことをちらほらと。
と言いながらダラダラしてたらあっという間に1週間ですよ。。
(この壁に大きなポスター?がどーんとある感じ、好きでした)
新キャストがわさわさ
東京→京都と基本的にメインキャストは追加も(逆にまったく出ないことも)ほぼなく、京都は東京から各自がより深めていくような感じだったと思うんですが、
横浜はまあ増えたね!!そりゃそろそろ増やさないと回りませんよね!!
私が観た横浜新キャスト(いったんメインのみ)に関して少し感想を。
フロロー 川口竜也さん
いやー横浜最大の衝撃はこの方のフロローだと思います。
フロローなのに一発目に書いてしまったレベル。
ぐっさんフロローのヤバさは散々語り尽くされているかと思うのでみなさんご存知の通りですが。
稽古場にも写り込んでおらず、初日明けてパンフに名前があって「ぐっさん?!え、ぐっさん!!」ってざわついたのが懐かしいですね。。
恥ずかしながら私あの日に初めてぐっさんと四季の川口雄二さんがご兄弟と知りました。
確かに言われてみれば輪郭が似ている気がする←
凄い凄いとは聞いていたものの、初見の衝撃たるやもう椅子から落ちるかと思ったくらい。(盛りがち)
いやでもほんと、プロローグのラストでカジモドを振り上げて正面に駆け込んでくるところで盛大におコケになり、ずっっしゃー!!と滑り込んで舞台キワキワまで来たので本当にびっくりしました。(これはただの事故)
そのままうずくまり涙ながらの熱演に、同じ公演を観ていた友人(東京で1回観てる)も本気で演出だと思ったらしいです。
まあそれは不慮の事故ですが。
ぐっさんの凄さって、
ダイソンのような吸引力で音を立ててスカーフの匂いを嗅ぐとか、
吐きかけられた唾を舐めて笑うとか、
投げ飛ばされる前の「悪人は罰を受ける」でジェアンを見て「ジェアン…」と呟くとか、
(だいぶやばいけど)
そういう目に見えた斬新さだけでなく、根本的にフロローという役自身、そしてノートルダムの鐘という作品自体の見え方をまったく違うものにしたことだと思うんですよね。
この作品も開幕してから1年半近くが過ぎ、フロローも4人目なのに、ここに来てこんな目がさめるようなアプローチがあったんか…というのは目から鱗でした。
しかも彼のフロローがあの世界に存在すれば必然的にフロローに絡む他の役たちもガラリと変わってきます。
というかリアルに芝居をしてたらそれまでと変えずにやる方が無理なはずです。
私もこの作品は大好きで相当色々と考察したり自分なりの解釈を探ったりしてきたつもりでした。
が、
私が観ていたのはこの深すぎる作品のほんの一部に過ぎなかったのだあああああ!!!と思い知らされてもはや心地よい敗北感のようなものを感じるww
久々にワクワクしました。芝居というものに。
同じ作品、同じ音楽、同じ脚本でもここまで違う経験が可能になる演劇というものの面白さに。
最高だよぐっさん!!!ありがとうぐっさん!!!
来年のレミはぐっさんのジャベールたくさん観るよ!!!
川口フロロー未見の方はぜひ機会があれば這ってでも観に行ってほしい。
世界が変わりますし、こればかりはいくら口で説明してもダメ。体感してください!!
そしてまた…私と(ぐっさんフロローの)話の続きをしよう…
私はあまりの衝撃に四季では初めて翌日のチケットを追いチケしましたww
正直もう海宝カジモドと川口フロローが観たすぎて観たすぎて震える。
どこで実現します…?どこへでも観に行きたいんだけど…
カジモド 金本泰潤さん
稽古場記事が出て、文字通りTLが「♪誰だ〜あれは〜」となっていたのが印象的。
だいたい稽古場出たら1〜2時間くらいで稽古場解読班の方々が突き止めてくれるのがいつもの流れなのに(笑)
最終オーデにもいなければ、他作品で主演を務めたこともない、初舞台がLKのエド、2作目が嵐の中の子どもたちのジェロニモ、そして3作目でいきなりカジモド。
いやすごいよ。もちろんご本人も凄いけど、なによりも彼を発掘して4人目のカジモドに選んで育て上げた四季が凄いわ。。
まずは歌えポテンシャルが非常に高い。
カジモドの曲ってそもそも全曲「普通に歌いこなす」のもそれなりの難しさなんじゃないかなと思うんですが、低音から高音まで特に苦戦するでもなく出る音域、歌える音域の範囲内からのスタートな感じがします。
特に1回抜ける前までは、歌では障害がなくなって伸びやかに歌うタイプだったので純粋な歌の上手さに驚くばかりでした。
「僕なーらー」とかも余裕だし、石になろうとかも音程的な引っ掛かりがゼロで聞いてて不安がない。
しばらく抜けて戻って来たら今度は、その伸びやかな歌を「歌わずに語る」 方面にも深めようとしているのを感じてなんとも今後が楽しみ。
カジモドの絶対条件「歌える」をクリアした上で、とても素直かつ相手に連動した丁寧な芝居、体格を生かした「悪人は罰を受けるんだ…」のど迫力、そしてカテコでの心優しい大型犬のような穏やかで謙虚な空気感、、
横浜公演をがっしり支えたカジモドの1人、そしてこれからも支えていくであろう若きカジモド。
すでに「粗削り」の状態はとっくに脱していると思うので、これから回数を重ねてどこまでも進化をしていくんだろうなぁーとワクワクしています。
私あまり劇中でカジモドに対して「かわいい」という感情を持つことがなかったんですが、泰潤カジは本当に不思議とかわいくて、愛おしい存在に感じるんですよね。
あそこまで芝居で出来るものなのか…彼自身にそういう性質があるのか分からないけどあの感じは凄い。新生児微笑のような周囲の本能に響く感じ。
デビューからずっと出演し続け、やっとお休みできたのかと思いきや、新演出CATSの稽古場にいたというね。。素晴らしき体力。
あと汗のかき方が凄まじいので脱水症状起こさないか思わず心配になります。。代謝が良いんだろうな。
フィーバス 光田健一さん
光田フィーバスはデビュー後わりとすぐと、my楽の2回しか観られなかった。
(そもそも横浜自体佐久間フィーバス怒涛の大連投でしたもんね…お疲れさまでした。。)
明らかに頭身が1人おかしいですwwそれなりに身長があるはずの人が並んでも肩くらいまでしかない。
デビュー後わりとすぐに抜けてしまったのもあって、彼なりのフィーバスが深まる時間がなかったんじゃないかなぁという気がします。
ある程度回数演じて定着する部分は絶対にあると思うし。
開幕時のお二人に対し比較的陽属性で、ぼんぼんで幼少期良い暮らししてきた感じで、豊かだったゆえの精神的余裕と幼さを兼ね備えてる印象。
エスメの魔除けを手にしての♪明らかにこの俺だ〜 あたりの、鼻歌でも歌いそうな自己陶酔感がほんと子どもっぽくてそんな身長高くて顔良いのに中身子どもやなwwと思うし、カジモドに対して良い意味でまったく壁がなく堂々と子どもっぽいのが好き。
フロローの顔色を見て動くんじゃなく、自分がおかしいと思ったから否定する、守らなきゃと思ったから守る。
恵まれた故の、純粋さと優しさが根っこにある。 恵まれなかったけど同じように純粋さと優しさを持ってるカジモドとも、どこか似てる気がする。
歌は1ミリの不安もなく上手い。
この作品において、カジモド、フロロー、エスメ、それぞれキャラクターも背負うものもはっきりしている人たちと絡んでいくフィーバスをどう組み立てて、どんな役割を果たすかってなかなか難しいんだろうなと思いました。
今後もっと濃くなっていってくれたら嬉しい。
エスメラルダ 相原茜さん
イメージぴったり!と思いながらも案外デビューが遅めだった茜エスメ。
my楽にしてようやく観ることが出来ました。
素敵だったよ〜〜個人的にとても好みでした。。長身に見惚れるスタイル、衣装も似合う。
カジモドとの「友だち」という関係がとてもすんなりと受け入れられるエスメでした。
敵対してるときと心を許したときの落差が激しくて、「天使だ」「悪魔だ」と真逆の言葉で表現されているけど観客としてはそのどちらもすんなり理解できるように思う。
彼女は生まれ持った美しさがあるけど、長い手足を生かしたダイナミックな「人の目と心を奪う踊り」は後天的なスキルなんだろうなと。
(対照的なのは愛エスメの妖艶な踊りかな。あれは生まれ持ったものであり、彼女の最強の武器にして自分の意思に反して己の命を奪うことになってしまったものだと思ってる。)
あとは誰よりも「少女」な印象を受けたかも。
鋭い目で人を見て、物理的戦闘力も高いけど、心を許した人にはくったくがない。
茜エスメの♪世界の頂上で あのシーンで初めて本気で涙ぐんだのでまた観たいなぁ。。
ふと上を見上げて自分がいる場所に気づいて漏らす「なんて素敵なとこなの…」が絶品です。
歌もダンサーさんでデビューからあまり経っていない時期としては十分なレベルだったと思うし、回数重ねていけば歌もどんどん定着していくと思うので楽しみだなぁ。
エスメとしての根っこ部分が好きです。
松山エスメ、村フロローは未見に終わりました。
まあきっといつか出会う日が来るでしょう。。
神奈川芸術劇場という劇場
オペラ座とかアダムスで何度か来てはいたものの、まさかこんなに「ノートルダムの鐘」に合う劇場とは思わなかった。
音響のことあまり良くは分からないけど、ここの響きは凄かった。
たぶん前方すぎるとそんなに感じない(ただしダイレクトに音が来る感じで臨場感はとても◎!あと振動もすごい)けど、
1階中通路後ろくらいからの音響最強具合はまあ素晴らしい!
特にソロよりもコーラスでぐわぁっと来たときの音圧が他ではなかなかない感覚かなと思います。
この作品はクワイヤがいてがっつりコーラスも聴かせる仕様なのがまたはまっていたような。
♪ノートルダムの鐘、♪エスメラルダ、♪フィナーレ クライマックスのAh〜Ah〜Ah〜のクレッシェンドとか、♪罪の炎 のラストとか、歌声の圧で客席に押し付けられてビリビリするようなあの感じたまらなかったな。病みつきだな。
拍手もよく響くのでカテコで盛り上がったときの会場中が拍手の音で埋まるようなあの感覚も好きでした。
あとは入口が5階(だっけ?)と少し高めの場所にあるのもまた、ノートルダム大聖堂の上に登っていくような気持ちになれた気もしなくなくて(?)わくわく感があった。
到着がギリギリのときにはわりとキツかったけど。
私はわりとJRから歩いて劇場に向かうことが多かったんですけど、ちょっと遠いけどあの辺りの道を歩くのも気持ちが良くて、食べるところやお茶するところもたくさんあって楽しかった!
またこの劇場でこの作品を上演される日が来ると良いなぁと願っています。
次は名古屋ですね!!
日帰りも可能とはいえww横浜よりはだいぶ遠くなるので、当分はお別れだろうなぁ。
出なかったとしても期間中1回くらいは観に行きたいなぁと思っているけど。
(某カジモドが出現したときは迷わずすっ飛んで行きます。)
また会う日まで。
この夏はロンドンやらパリやらまったく予定になかった海外への旅がたて続きまして、、よく(経済的に)生きてるな…と思います。
いや正直生きてないんだけどね。瀕死ですよね。でもかけがえないのない時間を過ごせたのでこれからも生きていけるように頑張りますww
せっかくなのでノートルダム大聖堂の上で撮ってきたリアル「ノートルダムの鐘」の写真を貼っておくとします。
(この鐘を前にしたとき今年1番レベルにテンション上がってはしゃぎ倒しました)
「ここからはなんでも見える!」とカジモドが見せた景色、エスメラルダが息を飲んだ景色。
世界の頂上に行けたことが本当に嬉しかったなぁ。