No day but today

ミュージカル関連をディープかつマニアックに語りたいがために作ったブログです。普段はTwitterでわっしょいしてます→@musicalamnos

N2Nダイジェストに完全に心を持っていかれた。①各キャスト

※ネタバレ含みます

 

さて。

私にとって2018年最大のイベント、

シアタークリエ10周年記念公演「TENTH」

初週の『Next to Normal』が終わってしまいました。

 

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↑初演ポスター

2部構成、もちろん2部のガラコンサートも楽しかったんですが、

私としては1幕のN2Nダイジェストが大本命。

超絶楽しかったです。

作品は決して楽しいものじゃないけれど、観劇しててこんなに「楽しい…たまらん…しんどい…楽しすぎる…」となったのは久しぶりでした。

前情報が「ダイジェスト」だけだったので、まさかここまでしっかり形になっているとは予想もしておらず、、

初日開けたときの衝撃ったらなかったです。

 

千秋楽での1人1言のご挨拶で、涙ぐみながらうんうん頷きまくっていた私ですが、

今回のカンパニーが本当に大好きになりました。

 

ダイアナ 安蘭けいさん

初演メンバー①とうこさん。

個人的にとうこさんは宝塚で初めて「あ、この人好きだなぁ!」と思った初恋の人in宝塚なのです。

正直に言おう、歌唱力は男役時代の方が断然高かったタイプの方だ。

 

今回も初日はだいぶ歌がキツかったけど、後半になって急に地声音域が広がって、本人が表現したい部分で地声を張れるようになったんだなという感覚でした。

だいぶスロースターターでおられるww

でもね、とうこさんのダイアナとても好きだったんです。

(そもそも声質とお顔とスタイルが好きなんですけど←)

 

個人的な好みとしてダイアナは、とても激しくて魅力的で、でもリアルであって欲しいなと思うのです。

ある意味「普通」の周辺を漂うこの作品において、ダイアナの存在の仕方というのはとても難しいだろうな。。

強い女性であり、弱い女性でもあり、母であり、妻であり、女でもある、そんなとうこさんのダイアナのバランスが何とも素敵でした。

かつて、ゲイブを亡くすまでのダイアナがいかに生き生きと強く激しく輝いていた女性だったのかが自然と感じられる。

華奢な体から爆発的なパワーが発せられて、相手をはねのける時もあれば、弱々しく相手の腕の中に抱きとめられる時もある。

そのどちらもがまったく違和感なく1人の人物として描かれるのが好きでした。

 

Maybeでの涙のぬぐい方が男前。楽にはラストにナタリーの両頬に流れる涙を指でグッと拭ってあげていて超格好良かったっす。

個人的にはとうこさんのお芝居って、シンプルすぎずわざとらしすぎず舞台でちょうど良いなと感じるさじ加減なのよね。

あとは衣装が映える!赤いワンピースやトレンチコート、白ブラウスに黒パンツと…顔が小さくてスタイルが良くて美脚。。

My Psychopharmacologist and Iでドクターとポーズ決めるシーンなんてめちゃくちゃ美しかった。

 

ダイアナのお芝居がとっても好きなので再演もぜひ観たいとは思いつつも、

その際にはもっと早くから歌が本調子になって欲しいな…!(切実) 

ゲイブ 海宝直人さん(別記事)

別記事で死ぬほど書かせていただきます。

a-syamu.hatenablog.com

 

ダン 岡田浩暉さん

お名前は存じ上げていたものの、舞台で拝見するのは多分初めて。

禅さんとダブルでフランツを演じておられた優しめおじさまなイメージでした。

 

何というか、あまりに馴染んでいるので初演メンバーにしか思えない。

いつも目を細めて優しそうに笑っていて、何だろう困ったときにも笑うようなタイプ。分かります??

ダイアナがおかしくなってしまってからの17年間、ダンがどうやって支えてきたか容易に想像できます。

ずっとずっと、何が起きても、どんな時でも微笑みかけて支えてきたんだと思うのよ。

自分の気持ちは抑え込んで、ダイアナを支えることに人生全てをかけて。

「正しくなる」のを待ち続けて。

 

彼もまた「ダイアナを支えること」に依存して、ゲイブの死と向き合わないままに17年間を過ごしてきてしまった。

いや、死じゃなくて「自分自身の悲しみ」に。

そのダンが初めて取り乱して、ダイアナからオルゴールを奪い取り、投げつける。

(このオルゴール、色んなところに行きましたね。。

個人的にはゲイブの足元あたり舞台ギリギリがベストポジションだったんですが、1回勢い余って客席に落ちちゃってからは守りに入ってしまったのが残念だったww)

ダイアナが出て行くと告げるSo Anywayでは、一切顔を上げられずに真下を向いたまま。

I Am The One (Reprise)は、岡田ダンと海宝ゲイブだったからこそのあの空気になったんじゃないかなと思うんですよね。

「あなたは僕を忘れろと言った、それが誰か分かっているはず」という海宝ゲイブの迫り方も、決して怒りや憎しみはなくて。

爆発そうな空気にビリビリするけど、そこにあるのは寂しさと愛だったと思うの。

「ゲイブ……ガブリエル」と呼びかけるあの泣き顔は、忘れられません。

勝手な印象だけど、岡田ダンは赤ちゃんだったゲイブにたくさん名前で呼びかけていたんじゃないかなと思うし、だからこそ彼を亡くしてから1度も名前を口にしなくなかったのではないかな。

たぶんダンだってとっても愛していた息子で、その名前を、成長したその姿を見ながら口にした瞬間、心の奥底に抑え込んでいた想いが溢れだしたんだと思うし、まっすぐ目を見て「やあ、パパ。」と呼びかけられて、震えながら涙するんですよね。。

 

基本2幕ガラコンも出演されていましたが、穏やかでにこにこしてるのは変わらないけど、ダンの面影は全くなくて、当たり前なんですけどおお俳優さんだなぁと思ったり。

ナタリー 村川絵梨さん

初演メンバー②

完全なる初めまして。NHKの連ドラヒロインとかもされてたんですね。映像疎すぎて全く知らなかった。

 

周りがほとんどミュージカル歌唱な中で、1人まったく違うタイプの歌声。

初日が耳が慣れず、台詞が上手いだけに歌になると急に「歌」になってしまうような感覚だったけど、

私が慣れたのか?歌にきっちり感情が乗り切るようになってきたのか?

気づけば彼女のナタリーの魅力にどっぷりでした。

いやでもよくあんな突き抜けるような強い地声毎日出していられるなぁ。。

聞いてると思いっきり喉に負担かかりそうな感じなのに8日間疲れを感じることもなく、叫び声も全力だし、「最低!♪彼女はーーーー!」の流れとか喉の強さが尋常じゃないと思う。。

 

ダイジェストになったことで、ナタリーの「天才だけど変人」感は薄めで、

ひねくれて気が強くて素直じゃないけど「愛されたい」という強い気持ちがひしひしと感じられるキャラクターだったかなと。

生きているのに、実際にその目に映るのに、見てもらえない娘。愛をもらえない娘。

Superboy and the Invisible Girlでの「あなたが会いたいのは息子ね!娘じゃない。私はここよ。」 「よく見て透明のガール。ここにいるわよ。 消えてしまう前に見つけて。」にこもった16年間の想いが突き抜けるようなまっすぐ強い歌声でぶつかってくるところ、好きでした。フルで聴きたかった…!

ずっと辛く、苦しんでいるのに、ナタリーは優しいんだよね。

ダイアナが記憶を失くした時の、「分かった。いいよ。」とか記憶が戻ったと喜ぶところとか。

Maybeとかも簡単な和解なんて出来なくて、でも初めてダイアナがまっすぐナタリー自身に向き合って、想いを伝えてくれた、それがどれほどナタリーにとって大きなことだったのか。よく分かる。

結構よく泣いていたけど、千秋楽はもう下を向くと大粒の涙が床に落ちていくのがはっきり見えるほどの泣きっぷり。

あの、やっぱりとにかく芝居が上手い。それに尽きる気がする。

村井ヘンリーとの関係性もとても素敵で。ナタリーにヘンリーがいてくれて本当に良かったなぁとしみじみ思います。

 

観る前までは、ミュージカル系で昆ちゃんのナタリー観たいなぁと思っていたけど、

(いや観たいのは変わらないけど)再演の際にはぜひ村川さんのナタリーにも会いたいです。

ヘンリー 村井良大さん 

村井くんのヘンリーなんて死ぬほど似合いそうだと思うじゃない?当たりです。

村井くんという俳優さんとヘンリーという役の親和性も高いし、個人的には海宝ゲイブと村井ヘンリーの対極に近い別ベクトルの魅力がとても良いなぁと思ったりしました。

同い年のお2人だけど属性や強みが違って、それぞれの良さがきっちり活かされた舞台で。

 

「不完全」や「平凡」な役が絶品な役者さん。

どこか地に足のついた人間らしさというか、完璧じゃない人間(役)だからこそのあたたかみとか愛おしさとか、そういう魅力がある俳優さんだなぁと思う。

 

ヘンリーは実際に「注意欠陥障害」なの?

治療用マリファナ(オーガニック)、「効き目あるの?」「ううん」のやりとりで混乱してきた。

ラリった告白での踵を地面につけない感じとか、ぐわんぐわんするような歌い回しとかはまさに、「おかしい」様子だったけど、それ以降はごくNormalに見える。

ナタリーと出会って、僕は君のとってパーフェクトになれる!とヘンリーが変わることが出来たのか、それとも他の人との対比で「普通に見える」演出になっているのか。。それとも…?

そこは掴みきれずに終わってしまったので再演を待つ。

 

優しくて、ナタリーにまっすぐ好意を向けて、辛抱強く支えてくれるヘンリー。

でも「待ってよ…」とか「とにかくほっといて!」と跳ね除けられたあとの表情とか、彼自身の想いもしっかりと伝わってくる。

Hey #3/Perfect For You (Reprise)があんなにハッとするような繊細で美しいシーンとは思わなかった。

「私もいつか狂うかも!」と崩れ落ちそうになるナタリーを下からしっかりと支えて、優しく抱きしめるヘンリー、身長差があまりないのもまた萌える。

「クレイジーでもいいよ。僕だって狂うかも。人生は狂ってる。でも僕が抱きとめる。」 

もうね、本当にナタリーに彼がいてくれて良かったと思うんですよ。

(なんなら私とも結婚してくれヘンリー。)

相手を支えようとする姿はダンとダイアナとかぶる部分もあるけど、この2人なら色々なものを乗り越えていけるだろうなと思わせる、行き着いた先に希望を持てるカップルでとても良かった。。

「あなたは私のお気に入りの問題!」に返す「それさえ分かれば、いいよ。」が理想の彼氏すぎてな。

なんか知らないけど村井くんの演じる役って(あー付き合ってください。)って思う役多くないですか?私だけ?

ドクター 新納慎也さん

初演メンバーその③。

みんな大好き新納慎也さんww

何日かの2部のトークでお話しされていたけど、実は他のキャスト誰も決まっていない状態で真っ先に新納さんにオファーが来たそうで。

他はダブルで考えているけど、ドクターは他に考えられないのでシングルでと依頼されたそうです。

 

この「家族」のお話から一歩外にいて、でも彼らに関与するドクターという役。

ある意味、どうにでもなる役ですよね。だからこそ誰がどう演じるかが面白い。

絶妙でした。新納さん。

マッシュルームヘアのドクターファイン、薬のラベル見るのにメガネに押し当てたり、とぼけた顔で首傾げ&手首足首コテッって動きしてたり、小ネタ満載で絶妙な軽さww

一方、ドクターマッデンは緊張気味の客席の空気をぶち壊すパワフルさ、(Feeling Electricが実際に作中に入ったら新納さんに全部持っていかれる未来が見えるぜ…)

かと思えば手術着が超格好良い←

ロックな部分はダイアナの妄想だったりするわけですが、でもドクター自身が医者の立場として精一杯患者が正常に向かえるように判断を繰り返して、ダンやダイアナにもずっと信念を持って語りかけているのがちゃんと分かる。

ただ観ている間はこちらも感情の起伏が激しい家族の方に気持ちが持っていかれてしまうので「なんでよ!ドクター!」って思ったりするわけですが、冷静に思い直すと彼の立場と発言はもっともなんですよね。

 

病院シーンは基本ドクターが袖から椅子持参でゴロゴロ移動させるんだけど、

The Breakの時は超スピードでガラガラガラガラッってキャスター鳴らしながらセンターに駆け込んでくるのよね、あそこが何度見てもちょっと面白くて好きでしたww

 

ドクターは年齢設定等がないので、僕はいつまでもやりますよ!と宣言されてたのでそこはぜひ期待したいと思います。

  

***************

正直初日は、「え、芝居含めこんなにしっかりやるの!?」という驚きと、

あーでもまだギクシャクしてるかなーという気持ちでした。音響もあんまりだったし。

それがなんとまあ2公演目からグッと良くなって「え、そんな変わる!?」と思ったんですよね。

たぶん、1度お客さんが入った状態で演じたことで、お互いわーっと自分の主張を好き勝手な方向に飛ばしていたのが同じ方向を向くようになったというか。

役としてそれぞれ主張が別方向なのは当たり前なんですけど、作品への角度、客席にどう伝えていくか、という部分の角度がカンパニーで揃っていったように感じました。

それからはもう夢中で観るしかなかった。

本当に大好きだった。

なかでも各メンバーの噛み合い方が1番好みの濃厚さだったのが前楽の公演。

痺れたなぁ。

 

新納さん曰くダイジェストではこの作品の2%くらいしか伝わっていないそうなので笑、ぜひ100%を叩きつけていただきたい。

カテコのご挨拶でキャストの皆様の熱い想いを言葉で聞いて、さらに再演への気持ちが強まりました。

よろしく頼むよ。。

 

そして超短期稽古で鬼のような結果を見せつけてきた海宝ゲイブに関しては、別記事で気がすむまで書かせていただきます。

 

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あーしゃむアワード2017(独断と偏見)

私の勝手な好みによる独断と偏見の結集。

なんやかんやで受賞者多すぎる件と、結局いつものメンバー感。

勝手に悩んでとても楽しかったです。それでは!

 

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あーしゃむアワード2017

①作品を表現してくれる大切な【役者さんの部】

劇団四季

<俳優部門>

👑 グランプリ:飯田達郎さん

 (ノートルダムの鐘、ソング&ダンス)

準グランプリ:笠松哲朗さん(アラジン、ソング&ダンス)

次点:北村優さん(アラジン)

初めまして賞:押田柊さん(キャッツ)

【コメント】やはりここは半年間の目を見張るような深化と、東京前楽の素晴らしいカジモドに敬意を表してグランプリは達郎さんに。

劇団の推しメンこと笠松くんもソンダンのダンスに完全に心を掴まれました。そしてリア恋アラジン枠として客席を魅了し、気がついたらアグラバーにいる現象を起こさせた北村アラジン。謎の初めまして賞は年初め観劇ながら未だに心に残っている押田コリコのダンスに。

<女優部門>

👑 グランプリ:三平果歩さん

 (キャッツ、ブラック・コメディ、アラジン、ソング&ダンス)

準グランプリ:吉田絢香さんノートルダムの鐘、アラジン)

次点:相馬杏奈さん(アラジン、ソング&ダンス)

初めまして賞:高橋伶奈さん(キャッツ)

【コメント】今年に入って初見の役を4役(?)拝見という驚異の新役率。オーディション受かりすぎてデビューし切れないんじゃないかと勝手に心配してます三平さん。溌剌とした歌声、弾けるようなダンス、しっかりと繋がった芝居で台詞回しも上手い、愛らしい笑顔、好き嫌いや役の相性はあるかもしれませんが、間違いなくここ数年で1番の若手万能四季女優さんでしょう。

絢香さんは今年アンサンブルでしか拝見していませんが、やはりノートル女性3枠は絢香さんが大好き。あの世界に欠かせない存在だと思います。相馬さんは改めて素敵なダンスを踊る方だなというのを再認識しました。好き。高橋さんは何も考えずに観ていたキャッツで初めてカッサンドラという役に目がいった。役に合っているかはさておきダンスや表情が絶品でした。

その他編

<俳優部門>

👑 グランプリ:海宝直人さん

 (ノートルダムの鐘、レ・ミゼラブル、シークレット・スプレンダー、ポストマン、その他コンサート)

準グランプリ:柿澤勇人さんフランケンシュタイン、紳士のための愛と殺人の手引き)

次点:井上芳雄さん(グレート・ギャッツビー、ダディ・ロング・レッグズ)

ベテラン賞:鈴木壮麻さんフランケンシュタイン、I Love a PIANO、コンサート)

絞れなかったが今後も期待賞:村井良大さん(きみはいい人、チャーリー・ブラウン、RENT、アダムス・ファミリー)、小西遼生さんフランケンシュタイン、魔都夜曲)、加藤和樹さんフランケンシュタイン、レディ・ベス)、上口耕平さん(スパークリング・ヴォイスⅡ)、松下洸平さんリメンバー・ミー、魔都夜曲、スカーレット・ピンパーネル)

【コメント】お前選ぶ気ないだろって?いや外部俳優は選べないよ…!辛いよ!これでも絞ったんだよ!

海宝くんはもう今更なんでノーコメント。かっきーはやはりフランケンのビクター(&ジャック)が最高でしたね。幕開けてこれはもう2人観たら消化できずに終わると判断し完全にかっきー1本に絞ったので(あっきーごめん)思い入れも余計に。あの魂を全部舞台上にかけるようなかっきーのスタンスがあって成り立った作品ではないかくらい思います。再演全力で待機。

芳雄さんはギャッツビーは本人は悪くないのになんとも印象に残らず残念でしたが、もうジャーヴィス1本で今年はお釣りが来ます。ありがとうございました。芳雄ジャーヴィス大好き。そして今年は色々拝見できた壮麻さん。歌う姿、踊る姿、喋る姿、キスされる姿、手を繋がれる姿…あれ?観れば観るほど素敵だなと思いましたがやはり極め付けはベスコンのファントム。たった2曲の歌唱でシーンが浮かび上がるようなあの表現力は衝撃的でした。 

<女優部門>

👑 グランプリ:濱田めぐみさん

 (フランケンシュタイン、メンフィス)

準グランプリ:坂本真綾さん(ダディ・ロング・レッグズ)

次点:昆夏美さんレ・ミゼラブルアダムス・ファミリー

ほとばしる実力賞:清水彩花さんレ・ミゼラブル)、樹里咲穂さん(I Love a PIANO、アダムス・ファミリー

なんか分からないけどやたら好き…特別賞:唯月ふうかさんレ・ミゼラブル屋根の上のヴァイオリン弾き

【コメント】女優さんもなかなか迷ったけどやはりめぐさんかなぁ。フェリシアを今の日本で演じ切れるのはめぐさんだけでしょう。あれだけの歌をこなしながら疲れが出るどころか2週間でむしろ調子が上がっていくという。。エレン&エヴァもまさにめぐさんのための役でしたね。。

真綾さんはジルーシャ1作ですが、あれ1本で十分です。出会うべくして出会った役だと思いますし、ここまで愛される作品になったのは真綾さんと芳雄さんというまさに奇跡のような出会いがあったからだと本気で思う。次点は昆ちゃん。ベルの吹き替えでも大活躍でしたが、プレビュー初日のエポを観たとき、むっちゃくちゃ上手くなったな…!と思いました。いつのまにか愛らしさや若さではなく、表現や存在感でがっつり勝負出来る女優さんになられていたのが本当に嬉しかったです。お前何様なんですけど、、でも本当に。

彩花さんのコゼット、樹里さんの演じる役は、主役じゃなくても作品の根幹を左右しうるんだなと思わされました。とにかく実力者。これからも全幅の信頼をおいて観劇したいと思います。ふうかちゃんはエポもチャヴァも存在が愛おしくてたまらないというか、多分理屈以前に好きなんだと思います。

 

②総合的な印象で考えた【作品の部】

<コンサート部門>

👑 グランプリ:ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2017オーチャードホール

準グランプリ:Home My Home in Tokyo@よみうり大手町ホール

次点:ソング&ダンス・オブ・ブロードウェイ@シアターオーブ

 【コメント】振り返ってやはり最高だったなと思うのがMMS2017、メンバーから選曲からパーフェクトでした。海宝くんのソロライブはひたすらに幸せだったし、アンコールの「陽ざしの中へ」に感じた震えるような興奮は今でも覚えています。オーブのソンダンはウィレマイン・フェルカイックさんのエルファバに完全にやられ崇拝者と化しました。

<来日作品部門>

👑 グランプリ:『ファインディング・ネバーランド

準グランプリ:『シスター・アクト』

次点:雨に唄えば

 【コメント】これは母数が少ないのもあって、グランプリは即決。シスアクと雨唄は2度目の来日&観劇だったこともあるかもしれません。シスアクはデロリス役の女優さんが素晴らしかった。爆発的な歌声に抜群のスタイル、素直な芝居、彼女のデロリスなら本当にスターになれたんじゃないかと未来を予想させます。雨唄はほぼキャスト変わらず。存分に水をかけられてとても楽しかったw

<初見作品部門>

👑 グランプリ:フランケンシュタイン日生劇場キャナルシティ劇場

準グランプリ:『ポストマン』時事通信ホール

次点:『RENT』@シアタークリエ

【コメント】中毒性という部分も含めw1位はフランケンです。作品の穴を役者の力技でどうにかした、というあまりよろしくないパターンではありますが、それゆえに役者の熱量と一体感、少しの危うさが見事な魅力になっていた。再演超希望ですが演出や訳詞はちゃんと見直して欲しい。あと歌えるアンリください。

年末最後のポストマンは2位に。これまた繊細なバランスの上に成り立っているような作品ですが出来上がった今回のポストマンはたまらなく好みでした。これからも大切に上演されていって欲しい日本オリジナル作品です。そして村井マークに釣られてついに日本版RENTを観たら地味にクリティカルヒットしました。平間エンジェルが好きすぎた。そして全体的に歌が上手くて良かった。(とても大事)

<再演作品部門> 

👑 グランプリ:『メンフィス』新国立劇場中劇場

準グランプリ:『ダディ・ロング・レッグズ』@シアタークリエ

次点:レ・ミゼラブル@帝国劇場、フェスティバルホール中日劇場

【コメント】悩みましたが1位はメンフィス。ヒューイ、フェリシアお2人の素晴らしきパフォーマンスに加えて演出の大勝利が大きかった。

ダディは演出変更や楽曲変更で好きな楽曲がなくなってしまったり、舞台が物理的に暗すぎたのが気になりはしたので。もちろん良い方向への変更はたくさんあるんですけどね。レミゼは1シーズンにここまで回数を重ねたのが初めてだったのもあり、今まで見えていなかった良さを感じることができたかなと。同ジーズンに大阪名古屋と2箇所も遠征するなんて初めての経験でした。

 

☆ 総合グランプリ☆

俳優部門:海宝直人さん

いやもうこれはすみません。そりゃそうなっちゃうよ。だって2017年はこれまでの気ままな観劇にプラスして、海宝くんの表現するものを出来る限り観たい…!という原動力で観劇してたんだから。。

いつどんな作品で、どんなコンサートで観ても決して期待を裏切らない。

むしろ必ず想像を超えるパフォーマンスをしてくれるので、さらに次が楽しみになり…の好循環。またの名を抜けられない沼。

海宝くんのおかげで最高に楽しい1年でした。

2018年からは殿堂入りしていただこうかな…(早い)

今年もいろんな海宝くんに出会えるのを楽しみにしています。 

作品部門:『ファインディング・ネバーランド

やはり2017年ベストにふさわしいのはこの作品の衝撃かな。。

自分がなぜこんなにもミュージカルが好きなのか、その理由に改めて気づくことができたように思います。

いつのまにか「自分自身の話」になっているところ、大人なら誰もが経験してきた、子どもから大人への成長、そして2つの想像力。

舞台ならではのラストシーンの鳥肌が立つような美しさ。

あの時期の観た人たちの熱狂的な支持も含め凄い作品でしたよね。

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ということで2017年勝手にアワードでした!楽しかったー

目標通り2018年観劇初め前に終わったぞー!

今年もどうぞよろしくお願いしますー!!

2017観劇を月別に振り返ってみる

 

2018年も3日目に突入ですね!!

早速観劇初めをされてる方も多くて良いなーと思いつつ、私は今日まで休観日です。

 

やるなら今がラストチャンスな気がする…!ということで、2017年観劇まとめ。

月別に振り返ってみる。

あ、ちなみに年間は50作品116公演でした。

1月(4作品10公演)

観劇初めは『ノートルダムの鐘』海宝カジモド。

ノートル熱冷めやらぬところにCATS大阪遠征2Days。

祖母の希望で半年くらい前の先行で確保していた猫旅。

三平ランペル兄デュトすすマン上川タガー塚田スキンブル押田コリコなど、魅力的な猫たちが目白押し!楽しかった。

戻ったかと思えばフランケンが開幕し、大変な1月でした。

フランケンも初日はこれどうしよう…と不安になる感じだったのにどんどん熟していく芝居にすっかり魅了された年初め。

卒論を超える文字数の記録を書き残したのも良い想い出です。。

フランケン再演待機!

 

2月(4作品4公演)

まさに閑散期でした。

ノートルぜんっぜん取れないし。

アラジンで阿久津ジーニー&笠松アルコンビを初観劇。

個々でも好きだったけど相性最高かよ!!万歳!となりました。

一方、割と記憶から飛ばしていたのがロミジュリ。演出がさらに悲劇的なことになっていた。悲しい。

そしてフランケン遠征で初福岡!1泊であまり食を堪能しきれなかったのでまた行きたいなぁ。博多座も行ってみたい。

 

3月(5作品7公演)

海宝くんのコンサート(ソロコン&フレンズオブディズニー)があったのでわりと生きてました。

あとはスパークリング・ヴォイスⅡが楽しかった。選曲が良かったよなぁ。

新たに上口くんに心奪われた作品でした。

他には初のあっきーカジモド観劇、珍しくストプレ『不信』を観劇。

ごくたまーにストプレを観るとミュージカルよりダイレクトにストーリーが入ってくる感覚にびっくりします。観客に伏線を逃させない作りが必須なんだなぁと。

ミュージカルだったら歌やダンスの部分だけでも楽しめちゃうけど、ストプレはストーリーと芝居にかかってるもんなぁ。

 

4月(9作品11公演+1イベント)

作品数で春が来た感じですね。(?)

花ドクロ。劇場遠いけどカテコで全て元取れた感ありました。

小栗捨、耕史蘭、成河天魔。見応えがあったなぁ…!沙霧の清野菜名ちゃんの鮮やかなアクションと愛らしくも強い声が印象的だった。

他には崩壊シリーズ2作目『リメンバー・ミー』の公式サポーターとしてゲネ見学させてもらったのも良い思い出です。

想定外の良作だったのは、『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』と『紳士のための愛と殺人の手引き』。

事前にピンとこなくても観てみたらとても良かった!ってことやっぱりあるんですよねえ。

チャリブラは疲れたへっぽこ社会人にはとても響いた。しばらく稽古場映像と舞台映像を見続ける日々が続きました。

紳士〜はかっきーモンティで。純粋に面白かったしアンサンブルの使い方も良かった!

コンサートで言えば『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2017』が超最高でした!!

ベンとシエラ、来てくれて本当にありがとう。

 

+1イベントは『吉原光夫と黙示録』の公開収録。

こういう番組の公開収録って初めての経験だったのでドキドキでしたが楽しかった。

公演だけ観に行っていると舞台俳優さんたちがひたすらトークするのを長時間生で聴く機会ってなかなかないんですよね。

 

5月(6作品8公演)

クローズ前に最後行っておこうということで1年ぶりくらいにLKを。

なんだか今はすっかりメンバーから外れ気味なデビュー間もない鈴木シンバを拝見。

どうにも相性が悪かったのは『グレート・ギャッツビー』。やっぱり演出が合わないのかなぁ。

そして5月といえば北村アラジンとの出会い。気づいたら5日後にはまた観に行っていました。。

この時期にアラジンデビューした後輩が完全に北村くんに落ちて2017年下期を捧げていたのも思い出深いww

5月にはレミゼも開幕。ご縁あってプレビュー初日を観劇出来ました。

ハイテンションでジャンプする海宝マリウスに、跳んだ…?と衝撃を受けた記憶。

 

6月(4作品9公演)

千秋楽を迎えるノートル(前楽のたつろーカジ最高だったな!!)、

海宝くんを追うレミゼ

北村くんを観に行くアラジン、の3本を平行して。

あともう1作品『I Love a PIANO』!発売で取り損ねて諦めていたんですが急遽ご縁があって。

DDDという小さなキャパながら実力者6名が各々存分に力を発揮する上質な作品でした。

ショー仕立てかと思いきやしっかり組まれたストーリー。ぜひもう少し大きい小屋で再演して欲しいです。

 

7月(7作品12公演)

レミゼ、ソロライブ、CYANOTYPEライブという海宝祭り到来。さすが誕生月。

個人的にはライブハウスでのバンドライブが初めてだったのでシアノのライブはとても印象深かったです。

ライブ慣れしていない初心者にもむちゃくちゃ配慮してくれたんだろうなと思うし、おかげで変な緊張も吹っ飛んで最高に楽しかったので次のスタンディングは全力で盛り上がっていきたい。(謎の抱負)

他にも謎にハマった初日本版RENT。

やたらキャストが豪華で、世界観が好きだった魔都夜曲。余裕が出たらDVD買っちゃうかもしれない。フランケンロスがぶり返すような小西様でした。

三平ジャスミンデビューも7月でしたね。笠松×三平アラジャスの相性の良さに驚き。

 

8月(7作品8公演)

オペラ座行ったり、新キャストの初恋探し行ったり、Glorious!行ったり、また北村アラジン観に行ったり。

あとは『ビリー・エリオット』ですかね。

でも作品落ちする方々をたくさん見かける一方で私にはそこまで、、でした。

ついに日本で、日本人キャストで上演出来たことには大きな意味があると思うけど、それと好みかどうかは別かなぁ。

私の中で10周年記念公演のエリオット・ハンナくんがあまりに衝撃的だったこともあるし、WEでこの作品を観たときの興奮は残念ながら感じられなかった。

 

9月(6公演9公演)

9月はもうあの、誕生日関西遠征が強烈すぎて。

4日間6公演。レミゼとCATSを挟みつつノートル待望の海宝カジ4公演。

夜行バスで行って日々大阪と京都を往復して、、体力的には本当にハードだったし、台風も直撃するし。。

キャスト分かるまでの吐きそうな緊張感とチケット確保と…忘れられません。

結果、これ以上望めないというほどの4日間になったと思います。

 

さらに9月は『ファインディング・ネバーランド』もあるのです。。

あと他作品が凄まじすぎて薄まってしまったけど地味に『パジャマ・ゲーム』もなかなか良かった!

豊作の1ヶ月でした。

 

10月(7作品8公演)

海宝カジモド観たらなんだか死ぬほどカジモドを挟んだマリウスを観たくてたまらなくなって、日帰り名古屋遠征(ソワレ)という暴挙に出ました。

行って良かったー!と大満足な公演だったし、ラストの中日劇場行けて良かったし、きしめんが美味しかった。

オーブのソンダンも最高でした。基本オーブのコンサートシリーズは外さない。ニューイヤー行けないのが残念でなりません。

同時に四季の方のソンダンも始まり。

なんとも言えない演出変更がされた『レディ・ベス』再演。和樹ロビンにときめいた。たっちんが相変わらず無駄に上手かった。

アダムス・ファミリー』再演でやっと観られたのも良かったです。パンフが凝っていて可愛くてお気に入り。昆ちゃんウェンズデーははまり役だねえ!

 

11月(7作品14公演)

再演を待ちわびた『ダディ・ロング・レッグズ』がついに!

映像化も決定して嬉しいけど、やはり生でしっかりベストキャストの2人を目と心に焼き付けることが出来て良かった。

10月に引き続きソンダンも気づけば4回ほど行っていました。。

あとは海宝くん出演ということで『シークレット・スプレンダー』も。

ちぎさん卒業1発目ということでいかにもなヅカテイストではありましたがそれにしてはマイルドだったし、それなりに楽しめた。というかDVD予約しちゃった時点で割とハマっている。

久々にゆみこさんの歌をじっくり聴けた&初コットンクラブの『Take the Y train』も思い出深い。

 

12月(9作品16公演)

まさに師走!という感じの詰め込み方ですね。。

2度目の『スカーレット・ピンパーネル』で完全に松下アルマンに落ちました。なんだあの芝居力!と思っていた矢先に今年のスリルミで柿松ペア復活ということで12月が楽しみでなりませぬ。

そしてこちらも再演を待ちわびた『メンフィス』。結構がっつり演出を変えながらもむしろ良くなった…!という珍しいパターン。

耕史さんのヒューイとめぐさんのフェリシアのコンビはまさに日本ミュージカル界の宝や…と思います。パワフルなアンサンブルさんたちを含め日本でここまで出来るんだ!と嬉しくなる作品でした。

またの名を元四季コン、『ベスト・オブ・ミュージカルコンサート』も懐かしさに打ち震える曲の連続で楽しかった。。久しぶりの麻美さんの笑顔と歌声も!

そんな怒涛の12月の締めくくりは『ポストマン』。結局幕が開くまで詳細が全然分からないままだったのでまさかあんなに良い作品だとは夢にも思わず。

予定を引っ掻き回してなんとか5公演。すっかり年末の予定が狂わされました…笑

唯一の後悔はそのゴタゴタで4Starsを逃してしまったこと。きっといつかシンシアの生歌聴くぞ…! 

 

 

ということで2017年、116公演。

いやーついに3桁行ってしまった、、濃い1年でした。

月別で振り返っていたらだいぶ記憶が蘇ってきたので、2017ベスト出せそうだなぁ。

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