さてさて、昨日の総括↓
に続きまして、こちらはとにかく細いレポ。
というか覚え書きですね。
未来の私が読み返して楽しむことを想定して書き殴っています。笑
ひたすらカジモドに特化したマニアックな感想ですが、よろしければお付き合いください!
観劇日:9月15日S、16日S、17日M、18日M
それにしても出演が半年以上空いているとは思えない熱量でした。
作品やカンパニー自体もその間続いて成長し続けているのに、遅れをとるどころかむしろ牽引するくらいの素晴らしいパワー。
出ていない間も色々考察して、研究して、海宝くんのカジモドを深め続けていて、やっと舞台の上で表現できたんだな。この役が大好きなんだろうなとひしひしと感じました。
そんなカジモドを客席で見つめ、歌声を浴び、その想いをぶつけられる幸せたるや!
ノートルダムの鐘
18日やっとマント脱ぎ捨てるのが見える席だったけど結構手間取ってあまり軽やかに脱げず。笑
周囲を見回しながら前方に歩いてくる表情は少し硬く、口もクッと結んでいる。
そして本当に一瞬の変身。
人が存在を変えるのを目の当たりにすることってなかなかないですが、
何度観てもこの作品のこの演出(最後も合わせて)は秀逸。
まさに生の舞台、その時間と空間を共有する舞台ならではの醍醐味だなと思います。
個人的には海宝くんの姿が見えた瞬間、凄い勢いでバクバクしていた心臓が、
カジモドになって振り向いた途端しずかになるのでほんとびっくりします。
頭で理解してるのに本能レベルで別人と認識するみたい。色々怖い。
髪が短めなこともあり、ボサボサ度が高い。たまに不思議な方向にヒョコッとなっててそこもまた可愛い。
鐘を鳴らすためのロープ引っ張りは目に見えて高くまで上がるように。
これは別に海宝くんの力じゃなくてスタッフさんの力加減かと思いますが←
決めポーズの時の迫力というか存在感がすごい。
プロローグで下地が作られ、引き込まれた観客の気持ちが1度ぐわっと高まる。
そこに恐ろしいまでの存在感を放つカジモド。
あぁこの男の話が始まるんだと肌に感じる空気で思い知らされます。
個人的にはレミゼのバルジャンが歌い上げ、仮出獄許可書を破り捨てるプロローグのラストと少し似たものを感じる。
陽ざしの中へ
鐘たちへの呼びかけ。
18日はセリフをちょいミス。「いいよ続けてガブリエル」→「いいよガブリエル、続けて」
聞き慣れているので一瞬あれっと思ったけど当然本人は普段通りに続けるのでこちらも特に集中が途切れることはなく。
ガーゴイルたちとの会話もこの時点で東京の頃よりも明るい気がする。
いつもの朝、鳥と戯れて、鐘を綺麗にして、床を綺麗にして。
むしろガーゴイルに囲まれて楽しそうに笑っている姿が印象的でした。
「抜け出す!」も一緒にはっきりと声を出して楽しそうに。
フロローに声をかけられたとき、以前は一気に空気が暗く冷たく凍るような感覚でしたが、
ただ驚いて口をつぐんでいるくらいの感じ。
この変化は万寿夫フロローが大きく変わったことが要因の1つかなと思います。
どちらが先なのかは分からないけど厳しく冷たい面の強かったフロローから明らかに愛情を見せる芝フロロー方向に近くなった。
カジも答えながら(これ否定される…)って思っている様子がある。
何度そのやりとりをしても実際カジはガーゴイルたちと会話をしているから、問い詰められると事実を答えるしか選択肢がないんだろうなと。
それこそ2幕のエスメを守るときに初めて彼は「嘘をついた」わけだし。
それにしてもこんなに普通に会話していたかなと思うくらい自然。
口元を見ていればほぼ問題なく読み取って通常のテンポでやりとりが出来るんだろうなと思います。
石像の話も、カジが目を輝かせて近寄っていて、この時間を望み、楽しんでいる様子が見られる。
「逃げた!」で指をトコトコさせるのがむっちゃ可愛い。
フロローもカジがきちんと話を覚えてることに良い子だというように満足気な様子だし、「アフロディージアス」も途中まで言えていてハラハラしている感じが伝わります。
これは以前からだけど万寿夫フロローは手で口の動きを示す(?)ことで理論的に教えようとしているのが印象的。
下をご覧と言われたカジは笑みを浮かべながら街を覗き込む。色々見てはニコニコして。
日々こうやって楽しそうだなぁ良いなぁって笑顔で見下ろしているんだろうなぁと思う表情が、「今年で最後」と言われて一変する。
とてもショックを受けて、それまで以上に深く乗り出して、悲しそうな困惑した様子でじっと見つめて。
外の世界を望みながらも同時にそれを諦めていたというか、実際に出るつもりはなかったであろうカジの中に大きな変化がここで起こったことがその表情から伝わる。
もう行けなくなってしまう、なんとかしなくちゃと思ってのお供の提案で、
フロローも「アフロディージアス?」とそんなことを言い出したことに笑ってる。
言葉を覚えられないことじゃなく。
その後の言い聞かせ、万寿夫フロローも愛情が見えるというか本当に無駄に傷ついて欲しくないという思いがあってはっきり理解させているだけでそこに悪意は感じられない。
カジもじっと耳を傾け、「醜い」「気持ち悪い」と動きを繰り返しながらつぶやく。
フロローが自分を保護してくれる存在だと認識して一定の信頼を置いているからの反応だなと思います。
ここがすでに東京のときとは大きく印象の変わる部分。
カジモドとフロローの間にある程度の信頼関係、好意が見える。
でもフロローは「言う通りにここにいろ」と残して下へ。
1人になったカジがまとう寂しげな孤独なオーラに、これこれ…!となる孤独なカジ好きオタです。
歌い出しまでの間に自分に言い聞かせるかのように、理解させるかのように小さく周囲を見渡してうなずいて「僕の、サンクチュアリー」とつぶやく。
そこに明るい響きはない。
安全な聖域、でも実際石の壁に囲まれてたった1人街を見下ろしている。
この曲に限らずあまりセリフ調にせず楽曲として歌いながら言葉を乗せて伝えてくる印象です。
自分を囲む石の壁から、外の世界に目をやり、心を踊らせ、やっぱり自分は外に行きたいと楽曲に合わせて広がって行く気持ち。
憧れや望みを歌いながら、その一方にカジモドがいる現実、孤独があって、それが反対方向にある分深みを感じるのが好き。
やっぱり海宝カジの陽ざしの中へ は、決して明るく希望に満ち溢れただけの曲にならない。
曲中なんども光に手を伸ばしては、もう少しでまっすぐ伸びるというところで眩しさに耐えきれないように手を引っ込めてしまう、って流れがある。
個人的にはやっぱりこれが1番端的にカジモドを表現しているように感じるので、ここがとても好きだし、京都でも変わらなかったことにホッとしました。
それにしてもこの曲ラストのロングトーンを初日に聴いた瞬間に、あ、これ凄いかも…と思った。
いや東京の頃やコンサートでも聴いていてロングトーン凄かったけど、なんというか圧?
カジモドの決意の力強さ、重さが乗っているかのような圧が押し寄せてきて、涙ぐみながらうなずきたくなるような感覚。
歌唱もだけど役の想いがダイレクトに胸に突っ込んでくるような重さがありました。
15日のみ拍手がおさまりかけの後ろにはけて行くタイミングで「ヒャッハー!」とマリオばりの声をあげたのでどうした!?って思ったけど1日だけでした。笑
なんだったんだあれはww
トプシーターヴィー
たぶん東京の頃このシーンのカジモドあまり見ていなかったようで、
は?可愛い。え?こんな可愛いのここ。は?と新鮮な感動に包まれました。
今回は全回下手寄りからの観劇だったこともあって近いのよ。。
すっごく楽しそうで、目を輝かせて周りを見ては、顔を出していることに気づいてダメだダメだってフードに隠れるを繰り返してるんだけど、何度でも言いたい。可愛い。
エスメ登場で一瞬驚きで身を後ろに引いて、でもすぐ乗り出して少し前方に進み出て、夢中で見てるの死ぬほど可愛いし、
たまにフードから顔がのぞいてキラキラの目が見えるのがたまらない。
そのあともエスメが近くにくると顔隠して身を引いちゃうけど、
それまでカジモドの目に映っていた初めて近くで見る街よりも、
エスメラルダの存在がはるかに魅力的だったことがその反応からもはっきりと分かる。
「目が奪われる」ってまさにこういうことなんだなって。
三重唱ではもう歌声がビリビリ。高めの音が続きますが、まさにカジモドの高揚した想いが反映されたようなメロディだよなぁ。
ため息をつくような「天使だ」、
最終日は目の前だったので「誰な⤴︎んだーーー!!」がビリビリ来て幸せでした。。
王様選びの時もほんと可愛くて、口元を手で隠して笑ったり、手を叩いて喜んだり、めっちゃ楽しんでいる。
顔を見て一瞬悲鳴をあげられてすぐに顔を隠しているのになんで出ちゃったかなと思ったりしたけど。。
たぶんエスメに手を差し出されて何も考えられなかったのもあるとはいえ、
顔を見て悲鳴をあげたけどそれで危害を加えるわけでなく、すぐに普通に声をかけて手を差し伸べてくれたことで、自分の醜さに人がどう反応するかということは分からなかったんだよねきっと。
顔を入れてどよめきが起こってやんや言われた後も不安げな顔はしているものの恐れはあまり感じられないし、女1枠3枠にキスされてからは笑顔でむしろ楽しそう。
ステップを真似して、エスメにステッキみたいなのもらって無邪気に。
だからトマトを投げつけられて、群衆が豹変したところで、カジモドは一気にショックと恐怖に突き落とされる。
彼からしたらまさに地獄へ突き落とされたような感覚だったんだろうなと思う。
みんな笑っていたのにいきなり人が変わったように嘲り敵意を向けて暴力を振るわれて。
エスメにさえ怯える姿も、差し出された水を器を持つこともできず口をつけて飲む姿も、そんな状況でさえフロローに教えられたお礼をいうことは守る姿も、心に突き刺さる。
舞台前で小さくなっているところに男1枠に脅されてもう横に転がっちゃってるのもキツイし、何よりフロローに抱きつこうとして避けられるところですよね。。
避けられることを全く想定せず、やっと安心できる人、守ってくれる人と思っていた人に思いっきり向かっていった結果、ビターンと大きな音が出るほどの勢いで地面に倒れる。
地面に伏せたまましばらく動けず、背中を震わせて泣いている姿は忘れられません…
フィーバスに対しても顔を見ることもなく触るな!と言わんばかりに王冠を押し付けて戻っていく。
世界の頂上で
God Helpの最後の方でエスメの姿を見つけ、ずっと眺めているカジ。
フィーバスとのやりとりにハラハラあわあわしているのが可愛い。
身を乗り出しすぎた結果、手をかけていたところからつんのめっちゃって音を立てる、という流れになってました。
手をかけられてビクッと焦りはするけどカジとしても見つかることは多少予想していたわけで、
話しかけられてすぐに言葉は出るんですよね。
以前はもうちょっと始めたどたどしかった気がするけど、声の出し方や潰し具合もだいぶ変わっているのでその辺は結構違うかなぁ。
ガーゴイルの話あたりからはもうだいぶスムーズに会話を出来ているし嬉しそう。
エスメの顔をしっかり見ているので「怖いとこダメなの」って言葉にもすぐ対応できるんだね。
そのあとのエスメソロで、手すりの低い段に乗ったり降りたりしながらちょっとずつ距離を縮める海宝カジ可愛い。
結構しっかりエスメの顔見ていて、エスメと目があっても(えへへ良いでしょ?)って感じでちょっと照れたように笑いつつもしっかり見てくるww
バランス崩したフリで驚かせるところ、声をあげたエスメの方を見てとっても可笑しそうに笑って、落ちないよ〜というかのように手を横に振ってみせる。
ここの悪戯っぽい表情ほんと可愛かったな。。
そのあとの手の差し出し方が、一瞬止まって自分の服で手をゴシゴシしてからとても体勢を低くして下から覗き込むように手を出すんですよ。
あの瞬間はほんとまるでごく普通の無邪気な男の子のように見えて。とても可愛かった。
話しかけろ!とけしかけてくるガーゴイルたちにやめろって!っていうように左手をぶんぶん振ってるのも好き。
下手前方の弊害としてはやっぱり「冬は寒い」のあたりとかラストの話しかける様子が全然見えないというところなんですよね。。うーん上手も座りたかったなぁ(>_<)
テンション上がりきって鐘鳴らしちゃうし、知ってることを教えてあげるんだ!って鉛のことを興奮気味に話すカジ。
フロローの「カジモドー!」も聞こえていないようで、エスメに向けて振り返ったつもりがフロローの姿があってびっくりしてる。
ここに限らず、聞こえていない部分はとことん聞いていないのが分かって凄いんだよなぁ。
エスメが去ったあとのやりとりも、今の万寿夫フロローだとそれまでカジに手をあげたことはなかったんじゃないかなと感じる。
突然顔を叩かれて、すごくびっくりしてるし怯えて小さくなってる。
その1回目の怯えがあるからこそ「約束しろ!」の怒鳴り声に条件反射のように「約束します!」と心の伴わない約束をしています。
天国の光
絢香ガーゴイルがいると、この冒頭の可愛さが増し増しで和みますね。。
難しい顔で街を覗きこんで、カジが行っちゃってることに慌ててトテトテ走っていくのとても可愛いです。。
アダルト風味な酒場と、執念と歪んだ感情で燃え盛る地獄の炎の間にこの曲があるので余計にカジモドやガーゴイルたちの世界というか雰囲気の違いが引き立つ。
特に「天国の光」と「地獄の炎」は言葉もシーンとしても完全に対になっていると思うし、大切な流れですよね。
曲調も全く違うし、カジモドは高い場所で孤独だけど下で優しく見守ってくれる4人の女性ガーゴイルたちがいて、
フロローは一見舞台上に人はたくさんいるし、ある意味その立場で周りに人がいることも(コーラスに包まれていることで)象徴されているのかなと思いますが、彼らは追い詰めてくるだけで実際フロローに味方はいない。
とまあ少し脱線してしまった。
今回は女性陣がオール開幕メンバーだったんですが、やっぱりバランスが良いんだよなぁ。
とっても優しい。
「彼女のことは考えちゃいけないんでしょ?」とか「何を考えろとか考えるなとかそんな指図おかしい。」とかこのセリフもカジモドに寄り添った優しさのある言い方なんだよね。
この人?たちがずっと彼を見守ってきたんだなって改めてその愛情を感じる。
海宝カジは上に行って歌い出すともう1人の世界で、天を仰いで街を見下ろして、エスメを想って柔らかい空気を抱きしめるように。
歌は壮大なんだけど、でも柱をぎゅっと抱いて歌うその姿と幸せはとても儚く小さな世界にも見える。不思議。
何だろうな、とても柔らかくて優しくて幸せなんだけど、やっぱりどこか孤独をまとっているというか表現の中になくてもなんとなく逆方面のベクトルも存在の中に感じるのはもう私の思い込みなんだろうか。
でもわりと残りのお2人とかだとまさに幸せいっぱいで幸福な気持ちに満たされてその想いがぶわわああぁって溢れ出てるような感覚があるけど、
海宝カジはなんかそこにどこか残るんだよなぁ孤独が。
ここでも「僕は醜いから」というフレーズがあって、フロローに教えられたあの手の動きとともに一瞬顔を歪めて声も忌々しげになるんですよね。
ある意味、この醜さは一部フロローがかけた呪いでもあるんじゃないかと思ってしまう。
でもこの曲の中ではその雰囲気をさほど乱すことなく続いていくのは、エスメへの想いの力の強さがそれを打ち消しているのかなと感じます。
純粋な歌唱の話でいうと、
♪あきらめて⤴︎たんだ のふわっとした抜き方と、♪明るく見えるよーーーーの超絶ロングトーンが最高でした。
やっぱり長く伸ばすときの声の太さと安定感ががっつり上がった気がする。
しかも野太いんじゃなくて声の質はあまり変化なく声量だけぐわーっと上がるので心地良い。
最後カジモドがはけていくときに女性クワイヤたちがハンドベルを鳴り響かせていることに最終日ようやく気づいたんですけど、あれとっても素敵だね。
天からの祝福の音色のようなキラキラした降り注ぐような音色。
エスメラルダ
今回フォロワーさんから伺って初めてフロローと会話した後カジモドが上手バルコニーに残っていることを知りました。(遅い)
だってフィーバスが頑張って「エスメラルダのイバショにアンナイシテクレルモノに金貨2枚!」って叫んでるの気になって目がいっちゃうから。。
(あそこなんか異様に言いづらそうですよねww)
そこでフィーバスの様子を見ていて、なんて事するんだ!って激しく憤っているのね。たまに手すりをバシバシ叩く。(どこかのバリケードで既視感)
柱を抱きしめてるのが可愛い。
基本的に舞台奥にいながら歌うことが多いのに埋もれずにはっきりと声が届く。
高音まで声を変えずに力強く響かせられる強みが活かされてるなと思います。
♪何も出来ないのかーーー⤴︎とか。
♪エスメーラルダーー⤴︎とか。
ラストの♪あぁエスメラルダ 鐘を今打ちならせーーーー⤴︎もコーラスの中でもくっきりと浮き上がる。
フロロー、フィーバスと移っていく焦点がクライマックスにかけて確実にカジモドにシフトして、
カジモドの鐘を今打ちならせ!という絶唱にこたえるように鐘の音が鳴り響いて、
ラストセンター舞台前ギリギリまで飛び出して決めたときの存在感が圧倒的で最高に締まる。。
という大興奮状態の中、1幕終了。
休憩です。
続き↓